Vol.18-ふーん、そうなんだあ
言うまでもなく、我社は金箔のメーカーです。金箔とはいかに魅力的な存在かを伝えなくてはっ 皆その使命感に燃えております。そのせいか、金箔については細か?いことにこだわってしまう習性が…
ある日、お客様からお問い合わせのお電話がありました。
(お客様) お料理とかに使う食用の金粉、ありますか?細かい“金粉(きんぷん)”の。
(箔座) はい、ございます! 食用の細かい“金箔(きんぱく)”ですね。
(お客様) あの…細かい、“金粉(きんぷん)”なんですけど。
(箔座) ふりかけタイプのものでございますね。“金箔(きんぱく)”を細かくしたものでして…
(お客様) “金粉(きんぷん)”よ。細かいのよ。
後ほどご来店され、「これよ、これ!」と、もちろん細かい“金箔”のふりかけタイプをお買い上げくださいました。
細かい状態のものを“粉”と表現しますから、お客様のおっしゃる感覚も理解できます。でも!金箔メーカーの、金箔専門店のスタッフとしては、いかに細かろうと“金箔”なのです。
あらあ、じゃあ“金粉”と“金箔”は何の関りもない別物なのかしらっ!
それがそうでもないんですー お客様。
“金粉” と一口に言いましても、実にたくさんの種類がありますが、まずは2種類に大別されます。1万分の1?2mmという薄さの金箔からつくる「消粉(けしふん)」と、地金の塊りを削ってつくる「みがき粉」。
「消粉」は粒子の細かい、まさにパウダー状というような金粉。主に高級仏壇、日本画、金繕い(金継)等に使用され、「みがき粉」に比べて艶消しのような仕上がりになります。箔、正確には"切廻し"という、金箔を切り揃えた縁の部分からつくられるので、バリエーションは箔の種類(合金配合率によってさまざまな箔があります)に準じます。
「みがき粉」は、ツブツブとしたものからパラパラとしたものまで、形状においてバリエーションが豊富です。中には、「消粉」と見間違えるほどの細かい粒子のものもあります。漆器に使われることが多いのですが、「消粉」に比べてキラキラ感のある仕上がりに。
というわけで“金粉”(消粉)は“金箔”と深い関係にございます、お客様。ですが、食用には“金箔”をお使いいただくことをおすすめいたします。お料理に豪華さを演出するためなのに、何だか華やかさに欠けますもの。あ、でも、“豪華さ”はないけどある意味豪華かも知れませんね。だって、このボリュームでこの価格!
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そうそう、最後にひとつ。“金粉”は粉(こな)と書きます。紛と書くと違う意味になりますからお気をつけくださいねー
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