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[金投資家インデックス] 地政学リスクの高まりで金購入を進める

キーワードBullionVault 

個人投資家の金購入熱は未だ低いながらも、地政学リスクの高まりで大規模な投資家が金購入を進める。

?ブリオンボールトの金投資家インデックスは、先月の過去4年間の最低水準から少ないながら上昇した。
?顧客が保有する金地金総量は、史上最高の33トンとなった。
?金地金が増加した保管場所はチューリッヒとシンガポールであった。

2014年8月5日ロンドン: 世界有数の金・銀現物取引市場をオンラインで提供する ブリオンボールトによると、個人投資家の金投資へのセンチメントを表す金投資家インデックスが、7月に過去4年間で最も低い水準に留まったことが明らかとなった。
しかし、大規模な投資家からの需要は引き続き増加し、顧客の保有する金地金の量は0.8%増で史上最高の33トンとなった。

この量は、香港、アイルランド、カタール、チェコ共和国の中央銀行の金準備を合算した量を上回っている。ブリオンボールトで保管されている金地金は、個人投資家によって保有され、チューリッヒ、ロンドン、ニューヨーク、シンガポール、トロントの貴金属専門保管場所で貯蔵されている。



7月には、金購入者は少ないながらも増加し、金の売却者は前月から減少した。そのために、金の月間ネット購入者数とネット売却者数のバランスを表す金投資家インデックスは51.9と、6月の過去52ヶ月で最も低い水準の51.2から少なからず上昇した。

顧客の実際の売買実績を基に算出されているこのインデックスは、金価格がトロイオンスあたり1900ドルに達した2011年9月に、71.7と最高値を記録している。この数値が50である場合は、月間のネット金購入者数とネット金売却者数が完璧に一致したことを意味する。

ブリオンボールトのリサーチ主任エィドリアン・アッシュは今回の数値を次のように分析している。
「大規模な投資家は、引き続き金の投資へ戻ってきている。しかし、個人投資家全般においては、地政学リスクが高まっているにもかかわらず、金の投資熱は高まってはいないようだ。」
「ブリオンボールトを利用する人々は、2013年の価格の急落時に売却した金を再び購入し直している。昨年は、数少ない大規模な投資家が、投資家全体の需要を超えて金の売却をしていたが、今年はその逆の傾向が見られている。」

「また、資産の種類のみでなく、地政学リスクを回避するために、資産を保有する地域も考慮して分散投資をしている投資家にとっては、チューリッヒが引き続き魅力のある保管場所であるようだが、シンガポールの保管量も急激に増加している。」

2005年4月にサービスを開始した当初から運営されていたチューリッヒの保管場所では、現在24.3トンの金地金が貯蔵されている。これは、全体の73%であるが、2013年3月の25.0トンからは減少している。

ブリオンボールトの極東の保管場所は、シンガポールのフリーポート内に位置し、昨年3月から運営されている。ここでは、既に1トンの金地金が保管されており、これはブリオンボールトで保管されている金地金総量の3%となっている。ニューヨーク(2%)とロンドン(20%)の保管量は2014年に減少を続けている。トロントの保管場所は、昨年8月から運営されており、現在は0.3トン(1%)の金地金を貯蔵している。

2013年3月末に32.9トンと史上最高値を記録したブリオンボールト顧客の金地金保有量は、金価格が過去3年間で最低水準のトロイオンスあたり1180ドルへと急落した3ヶ月の間に、1トン減少していた。

金価格は7月末にトロイオンスあたり1285ドルと、2014年に他の全ての資産クラスの収益率を上回っている。しかし、6月に5%増加した半分を今月失っている。
この間、ブリオンボールト顧客の銀保有量は、5月に急増し462トンに達した後に、先月同様に横ばいとなっている。

連絡先: ホワイトハウス佐藤敦子
直通電話番号: +44(0)20 8846 3804  
メールアドレス:atsuko.whitehouse@bullionvault.com

金投資家インデックスについて
ブリオンボールト社の「金投資家インデックス」は、個人投資家が利用するオンライン金・銀現物所有サービスにおいて世界で最も大規模なブリオンボールト社が所有するデータを基に算出されている。これは、24時間運営されているブリオンボールト社の市場でユーザーによって売買された取引データである。この指標が50を超えた場合、その月の金のネット購入者数がネット売却者数を上回ったこととなり、個人投資家が金投資に対して強気姿勢であることを意味する。先のチャートは、「金投資家インデックス」が、過去3年間にどのように推移したかを表している。このインデックスの詳細については、ロンドン貴金属市場協会発行の雑誌「Alchemist」の2013年5月号の記事でご覧いただけます
ブリオンボールト社について
ブリオンボールトは、金・銀地金現物所有サービスをオンラインで提供している世界でも有数の英国企業である。ブリオンボールトのサービスでは、顧客は金・銀現物をより卸売価格に近く、低い費用で投資を行うことができる。顧客の金・銀地金は、顧客が選択可能なロンドン、チューリッヒ、ニューヨーク、シンガポール、トロントの金地金専門保管場所で特定保管できる。ブリオンボールトのディリーレポートは、顧客所有の金・銀が安全に特定保管されていることを証明するものであり、日々オンラインで公表されている。

2005年4月にサービスの提供を開始したブリオンボールトは、ロンドン貴金属市場協会(LBMA)の正会員である。2009年には、個人投資家が地金専門市場にアクセスすることを可能としたことから、英国女王賞を革新部門で受賞し、2013年4月には、過去4年間の国際取引が140%増加していることが認められ、英国女王賞の国際取引部門で2度目の受賞をしている。また、金の業界の市場開発団体である、ワールド・ゴールド・カウンシルは、ブリオンボールトに2010年6月に資本参加を行い、11%の株を所得している。

現時点で52,000人を超える顧客が、金及び銀現物を購入、保管、取引するためにブリオンボールトのサービスを利用している。この顧客によって保管されている金地金の評価額は、約14億ドル(約1400億円相当)であり、これは、多くの中央銀行が保有する金備蓄量を上回る。それに加え、3億700万ドル(約320億円)の顧客の銀地金を保管している。
さらに詳細は、http://gold.bullionvault.jp

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