[金投資家インデックス] 個人投資家は過去6か月で初めて金投資を増加させる
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金価格の上昇ペースが2009年以来の強さを見せる中で
個人投資家は過去6か月で初めて金投資を増加させる
2019年2月5日ロンドン: 先月金価格が9年ぶりに長期間上昇を続ける中で、個人投資家は昨年7月以来初めて金投資を増加させていたことが、ブリオンボールトの最新のデータで明らかとなった。
金価格が米国ドル建て、ユーロ建て、英国ポンド建て全てにおいて、月末価格と月間平均価格で共に4か月連続で上昇したのは、2009年秋以来であった。
そして、米国ドル建て金価格が2018年春の水準まで上昇し、ユーロ建てと英国ポンド建てでは2年ぶりの高さへと上昇する中、ブリオンボールトで金を売却した個人投資家数は、前月比1.3%増え、過去1年間で最も高い水準となっていたものの、金を購入した投資家数は3か月以来の高さの13.0%増となっていた。
そのために、個人投資家の実際に金現物を売買したデータを基に算出される金投資家インデックスは、1月に52.6と6か月ぶりに増加し、先月の16か月ぶりの低さの51.8を上回っていた。
このように価格に繊細な投資傾向である下落時に購入し上昇時に売却するパターンを崩して、金価格上昇時に投資家が金購入を増加したのは、トランプ大統領が選出された2016年11月以来のものとなる。
投資家による金の利益確定の売却は珍しいことではない。しかし、金投資家インデックスが1月に上昇したのは2011年以来のことと珍しいことではある。それは、2000年以来1月に金価格が上昇したのは20回のうちで14回であるように、1月は通常金価格が上昇するために利益確定が進む傾向があるからだ。
ブリオンボールトのリサーチ・ダイレクターのエィドリアン・アッシュは、この数値の背景を次のように分析している。
「2019年に入り個人投資家の金への興味は高まっているものの、金投資家インデックスからも分かるように、金投資家の購入と売却はほぼバランスが取れている。
英国と米国の投資家による利益確定の売却は、それぞれ1000ポンドと1300ドルという心理的な高値の水準に慣れてきていることからも減ってきているが、ユーロ建て価格は21か月ぶりの高さの1150ユーロに至ったことから、ユーロ圏の投資家の新たな利益確定が進んでいた。
今後の見通しとしては、2018年の金市場への障害でもあった、堅調な株式市場、金融緩和引き締め、先物・オプション市場での記録的な水準の弱気ポジション等は、2019年に既に取り除かれている。そのために、昨年の金の重要なサポート要因であった地政学リスクへの懸念からも、今後価格を押し上げることになるだろう。」
新たな貴金属投資の興味の高まりは、新規顧客数が1月に2018年の平均値を25.9%上回っていたことからも現れている。しかし、この数値は過去5年間の月間平均と比較すると2.8%増であった。
また先月特に顕著であったのは、フランスと米国からの新規顧客が急増していたことだった。それは、それぞれ過去60か月の平均を73.4%と9.7%上回っていた。先月フランスにおいてはマクロン大統領への抗議運動「黄色ベスト運動」が続いていた。そして、米国においてはトランプ大統領と議会のメキシコとの国境の壁の予算を巡る対立で政府機関の一部が記録的長さで閉鎖されていた。
それに対し英国は、英国のEU離脱に関して英国議会内、そして英国とEU間でも政治的な袋小路に入っていたにもかかわらず、新規顧客数が過去60か月平均を10.2%下回っていた。
銀価格もまた米国ドル、ユーロ、英国ポンド建てで1月に上昇し、2018年夏の水準に至っていた。そのために、売却者数は前月比4.3%増となり、昨年1月以来の高さへとなっていた。
しかし、金同様に購入者数も3か月ぶりの高さの13.3%増となっていたことからも、銀投資家インデックスは12月の22か月ぶりの低さの50.1から上昇し50.5となっていた。
重量において銀は、新たに5.1トン増加させ、顧客全体で保有する量は史上最高の753.9トンとなっていた。この増加量は、2016年1月以来の大きな価格の下げを見せた昨年9月以来の高いものであった。
それに対し、顧客が保有する金の総量は2か月連続で減少し、63キロ減の39トンとなっていた。
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ブリオンボールトの金・銀投資家インデックスについて
ブリオンボールトの金・銀投資家インデックスは、個人投資家の地金現物の投資傾向を表す、世界でも数少ない指標である。24時間取引が行われている、ブリオンボールトのオンライン市場で取引がされたデータを基に算出され、それぞれのインデックスは、月間でその地金の購入が売却を上回ったネットで購入した投資家の数と売却が購入を上回ったネットで売却をした投資家の数のバランスを表している。そして、この購入者数と売却者数が完璧に一致した際を50として表示されている。
この数値の最高値は、欧州の債務危機の最中の2011年9月に金価格がドル建てで最高値を付けていた際の71.1で、それは英国の多くの都市で暴動が起こった翌月でもあった。そして、この数値の最低値は50.5で、金価格が数年ぶりの低い値となっていた2014年から2015年の冬であった。それ以来、金・銀投資家インデックスは金・銀価格との強い負の相関性を保っており、トランプ大統領が選出されて以来21ヶ月中の18ヶ月がこの傾向となっている。
ブリオンボールト社について
ブリオンボールトは、金・銀地金現物所有サービスをオンラインで提供している世界でも有数の英国企業であり、2005年にサービスが開始され、現時点で7万人を超える183ヵ国の顧客が、低い費用で流動性が高く安全な貴金属専門市場にアクセスできるこのサービスを利用している。
89%が北アメリカと西ヨーロッパに居住するブリオンボールトの顧客によって保管されている金地金の評価額は、現在約17億ドル(約1800億円相当)であり、これは、多くの中央銀行が保有する金備蓄量を上回る。それに加え、3億9000万ドル(約430億円相当)の顧客の銀地金を保管し、2017年3月にワールド・プラチナム・インベストメント・カウンシルと提携して提供を始めた1900万ドル(約21億円相当)の顧客のプラチナを保管している。
ブリオンボールトは、下記サービスを提供している。
•オンラインとモーバイルで金・銀地金現物を24時間取引し、即座に決済。
•米国ドル・ユーロ・英国ポンドによる即時決済。
•地金現物を格安費用で、ロンドン、チューリッヒ、ニューヨーク、シンガポール、トロントで特定保管。
•日々オンライン上で、顧客所有の金・銀現物が保管されていることを証明するディリーレポートを公表。
ブリオンボールトは、2008年にロンドン貴金属市場協会(LBMA)の正会員となった。そして、2009年には、個人投資家が地金専門市場にアクセスすることを可能としたことから、英国女王賞を革新部門で受賞し、2013年4月には、過去4年間の国際取引が140%増加していることが認められ、英国女王賞の国際取引 部門で2度目の受賞をしている。また、2011年には英主要紙のサンデー・タイムズの成長のスピードと規模を測る「Fast Track (急激に成長している非上場企業100社)と Top Track(中規模非公開企業トップ250社)」の両方のカテゴリーにランクされ、そのサービスは、2014年11月に、英主要経済誌「Money Week(マネーウィーク)」の購読者によって「最良の金取引業者」に選ばれている。
さらに詳細は、http://gold.bullionvault.jp