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漆と箔を用い、光で変化する「箔画の世界」?箔画作家・野口琢郎

キーワード箔画 

アジアにおける2大アートフェアの一つである「Korea International Art Fair」(略称KIAF)。どうしても生で見たかった箔画作家・野口琢郎氏の作品を求め9月末にこのKIAF2014へと訪れた。
▼KIEF2014フォトギャラリー


箔画作家・野口琢郎氏と「I unleash」


KIAFは韓国画廊協会が主催する韓国最大の美術品市場で、今年で10回目を迎えます。韓国をはじめオーストラリア、日本、ドイツ、英国などの200近い画廊が一同に集まり、作家約1,500人の作品、約4,000点を展示・販売するアジアでも屈指のアートフェアに成長してきました。



会場はソウル市三成洞(サムソンドン)のCOEX(コエックス:韓国の大型コンベンションセンター) 1階に位置するAホール、Bホールの展示場で2014年9月25日から9月29日までの5日間開催されました。こちらはメインゲート。



4000点もの多数の作品が展示されているためチケットも1日券・2日券・5日通し券の3種類があります。1日券で15,000ウォン、この時のレートで考えると日本円で1400円位といったところでしょうか。



会場内はこの様な雰囲気。画廊ごとにスペースが分かれ、趣向を凝らした展示を行っているところも結構あります。



こちらが今回の旅の目的でもある野口琢郎氏の作品が展示されている青山のギャラリー「ときの忘れもの」ブース。出展作家は秋葉シスイ(絵画)、草間彌生(版画)、野口琢郎(箔画)、オノサト・トシノブ(絵画)、ナム・ジュン・パイク(絵画、版画)、瑛九(絵画)、料治幸子(ドローイング)。



こちらが野口琢郎氏が今回出展した箔画4作品。アートに対する見方は人それぞれですので、ここからは作品写真とタイトルだけでご紹介していきます。

箔画とは
漆と箔によって表現された新たな絵画表現であり、その独自の技法は京都西陣の箔屋に代々伝わる引箔(西陣織の帯の中に織り込まれる金糸の様なもの)の制作技法から生まれました。ベースとなる木パネルに何度か漆を塗り重ねる事によって下地を作った後、漆の粘着力によって金・銀・プラチナ箔を接着する事で様々なイメージを表現しています。
青や赤などの色部分は銀箔の化学変化(硫化)によって色を変化させたものであり、その上から透明の絵具で色を強調する場合もあります。
黒色部分は自ら石臼でひいた石炭の粉末を使用し、部分的な盛り上げには錆漆や樹脂を使用、木パネル自体を彫る場合もあり、立体感を表現しています。箔画独特の魅力は、画面全体に施された金・銀・プラチナ箔の輝きが、光源や観る角度によって変化するところにあります。
<野口琢郎氏WEBサイトより引用>

I unleash


Azure


Send Light(左)/I think(右)


I think



野口琢郎さんと箔画「I unleash」(110×200cm)。意味は「私は解き放つ」、光に向かって鳥が二羽飛んでいます。作者的には、もっと薄暗く、光源を少し下側から当てる様な形が、もっとも光をまとって美しく作品が輝く、とのこと。

確かに箔の魅力は対比であり、また光によってその趣がガラッと変わること、そして少量の光の方がその輝きが際立ちます。ぐっと締まった黒と、そこからの燃える様な赤と金、それを映す水面の反射と奥行きがとても印象的です。特に「金」という色・存在はそれ自体の単体では「色」として存在せず、光と影との対比があってこそ初めて「金」としての存在が確立します。機会があればぜひ生で見ていただきたい。



会場では(一応)写真撮影禁止とされていますが、皆気に入った作品はバシバシと写真におさめています。この「I unleash」だけでも会期中、取られた写真は数千枚に登るだろう、とのこと。

さて、ここからはGOLDNEWSだけに、今回の「KIAF2014」で展示されていた作品の中から“ゴールド”を盛り込んだ作品たちをずらずらと紹介していきたいと思います。


ゴールドな展示品たち1


ゴールドな展示品たち2


ゴールドな展示品たち3


ゴールドな展示品たち4


ゴールドな展示品たち5


ゴールドな展示品たち6


ゴールドな展示品たち7


ゴールドな展示品たち8


今後の活躍がますます楽しみな箔画作家・野口琢郎さん。作品・展示会の情報などは以下公式サイトでチェックください。
▼箔画作家・野口琢郎 公式WEBサイト


  • 撮影者:GOLDNEWS
  • 場所:韓国・ソウル COEXコンベンションホール

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