【金投資家インデックス】記録的な金価格の上昇が金の利益確定に拍車をかける
録的な金価格の上昇が金の利益確定に拍車をかける
Covid-19の長期的な悪影響が明らかとなる中で投資家の金需要はトランプ大統領選挙時以来の高さとなる
2020年8 月4日ロンドン:金地金が史上最高値へ急上昇したことで、多くの利益確定の売却を引き起こすこととなったものの、新たな投資家からの貴金属投資需要は継続したことが、世界最大のオンライン地金市場を提供するブリオンボールトの最新のデータで明らかとなった。
2020年には、7ヶ月を経過してブリオンボールトにおいては、世界金融危機時に金投資がピークを迎えていた2011年を除いて、過去最大の新規顧客数を記録している。
2005年にサービスを開始し、現在では世界の85,000人を超える顧客の36億ドル(3,840億円)相当の金・銀・プラチナ地金を保管している、オンラインでPC及びスマートフォンサイトで貴金属投資サービスを提供するブリオンボールトにとって、年初から7ヶ月間の金地金の売却量を差し引いたネット需要は過去最高を記録することとなった。
7月の金地金価格は、全ての通貨で史上最高値を記録し、2011年夏の米国ドル建て価格の最高値を上回り、1ヶ月間の平均でトロイオンスあたり1843ドルを付け、前月比6.4%の上昇と2016年2月以来の最も速いペースでの上昇を記録している。
そのために、金地金を売却することを選択したブリオンボールトの顧客数は、6月と比較して58.2%増加し、昨年6月以降で最も高い数値となり、この間購入者数は2.9%減少していた。
そのために、世界最大のオンライン市場を提供するブリオンボールトにおいて個人投資家が実際に取引をしたデータを基に算出される金地金投資家インデックスは、6月の60.2から57.9へと5ヶ月ぶりの低水準となり、3月の65.9という9年ぶりの高水準からも急落することとなった。
しかし、コロナ危機を除いた場合、7月数値はトランプ大統領が選出されて金投資が急増した2016年11月以来の最高値でもあった。
弊社リサーチディレクターであるエイドリアン・アッシュは、この背景を次のように解説している。
「コロナ危機の初期ショックは後退しつつあるものの、このパンデミックの長期的な経済的悪影響が明らかになるにつれ、投資リスクを分散させるためのツールとしての金の魅力は増している。
また、米国の2020年の大統領選まで100日を切り、英国のBrexit移行期間の終了まで150日を切ったことで、米国と英国の投資家による金購入への興味の高さは顕著なものとなっている。このような政治的リスクが、経済のV字回復を不確実とし、人々の疑念を高めている。」
英国と米国について
英国と米国の投資家が7月のブリオンボールトの新規顧客の57.5%を占め、2018年4月以来最大の新規顧客の割合となり、それ以前の12ヶ月間の平均である40.0%を上回る強さを見せている。
これにより、7月はブリオンボールトが設立以来15年間の中でも8番目に新規顧客数が多かった月となったものの、他の市場として最大10位に入る市場では、新規投資家の増加が鈍化しており、ドイツの新規顧客数は、前回の12ヶ月平均から26.5%減少し、イタリアは20.9%減少し、フランスは19.3%減少している。
それとは対照的に英国では、7月の新規顧客数が81.1%増加したのに対し、米国は116.1%増加していた。
そのような中、先月の金の取引高は6月比50.1%増の1億40万ドル(110億円)相当となり、3月に記録した2億670万ドル以来の高水準となった。
7月のネット金需要が0.3トンであったことから、年初からの資金流入量は4.7トンとなり、ブリオンボールトの顧客は総量43.9トンの金地金を、選択可能な保管場所のチューリッヒ、ロンドン、ニューヨーク、トロント、シンガポールで保有していることとなる。
この量は、大部分の中央銀行の金準備を上回り、この金地金の評価額は28億ドル(2,930億円)相当となる。
銀地金について
7月の銀地金価格は、米国ドル建て月平均15.2%上昇し、2016年半ばに英国で行われたBrexitの国民選挙以来最も速いペースで上昇し、トロイオンスあたり20.41ドルと6年ぶりの高値を記録していた。
これは、投資家による銀地金売買に拍車をかけ、付加価値税20%が課されることなく銀投資ができるブリオンボールトにおける取引量は前月比評価額で155%増加し8330万ドル(88億円)相当と創設以来の高さを記録していた。
銀の購入者数は6月から57.4%増と4ヶ月ぶりに増加し、売却者数は92.0%増と過去最高を更新したたものの、銀投資家インデックスは先月の57.0から58.9へと上昇していた。
今年3月にコロナ危機の影響で75.1に達した銀投資家インデックスの過去最高記録がなければ、この数値は7年ぶりの高値となっていた。
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連絡先: ホワイトハウス佐藤敦子
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メールアドレス:atsuko.whitehouse@bullionvault.com
ブリオンボールトの金・銀投資家インデックスについて
ブリオンボールトの金・銀投資家インデックスは、個人投資家の地金現物の投資傾向を表す、世界でも数少ない指標である。24時間取引が行われている、ブリオンボールトのオンライン市場で取引がされたデータを基に算出され、それぞれのインデックスは、月間でその地金の購入が売却を上回ったネットで購入した投資家の数と売却が購入を上回ったネットで売却をした投資家の数のバランスを表している。そして、この購入者数と売却者数が完璧に一致した際を50として表示されている。
この数値の最高値は、欧州の債務危機の最中の2011年9月に金価格がドル建てで最高値を付けていた際の71.1で、それは英国の多くの都市で暴動が起こった翌月でもあった。そして、この数値の最低値は50.5で、金価格が数年ぶりの低い値となっていた2014年から2015年の冬であった。それ以来、金・銀投資家インデックスは金・銀価格との強い負の相関性を保っており、トランプ大統領が選出されて以来21ヶ月中の18ヶ月がこの傾向となっている。
ブリオンボールト社について
ブリオンボールトは、金・銀地金現物所有サービスをオンラインで提供している世界でも有数の英国企業。2005年にサービスを開始し、現時点で8万5000人を超える175カ国の顧客が、低い費用で流動性が高く安全な貴金属専門市場にアクセスできるこのサービスを利用している。
多くの世界の中央銀行の金準備を上回る規模の金地金をブリオンボールトで購入し保管している顧客は89%が北アメリカと西ヨーロッパに居住し、専門市場の取引料率の低さと、流動性の高さ、そして厳重なセキュリティーという恩恵を受けている。
ブリオンボールトは、下記サービスを提供している。
•オンラインとモーバイルで金・銀地金現物を24時間取引し、即座に決済。
•米国ドル・ユーロ・英国ポンド・日本円の利用が可能。
•地金現物を格安費用で、ロンドン、チューリッヒ、ニューヨーク、シンガポール、トロントで特定保管。
•日々オンライン上で、顧客所有の金・銀現物が保管されていることを証明するディリーレポートを公表。
ブリオンボールトは、2008年にロンドン貴金属市場協会(LBMA)の正会員となった。そして、2009年には、個人投資家が地金専門市場にアクセスすることを可能としたことから、英国女王賞を革新部門で受賞し、2013年4月には、過去4年間の国際取引が140%増加していることが認められ、英国女王賞の国際取引 部門で2度目の受賞をしている。また、2011年には英主要紙のサンデー・タイムズの成長のスピードと規模を測る「Fast Track (急激に成長している非上場企業100社)と Top Track(中規模非公開企業トップ250社)」の両方のカテゴリーにランクされ、そのサービスは、2014年11月に、英主要経済誌「Money Week(マネーウィーク)」の購読者によって「最良の金取引業者」に選ばれている。2017年3月には、プラチナ業界のマーケティング団体のワールド・プラチナム・インベストメント・カウンシルによってオンライン・プラチナ地金投資保管のパートナーとして選ばれる。
さらに詳細は、http://gold.bullionvault.jp