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【金投資家インデックス】2021年のコロナ禍以降のリスク懸念からも購入もまた急増

金価格の急落は記録的な売却を促したものの、2021年のコロナ禍以降のリスク懸念からも購入もまた急増

2020年12 月2日ロンドン: 金地金価格が4年来の速いペースで急落したことは、新規投資家の増加に拍車をかけるものとなった。その一方で、コロナワクチンの臨床試験結果が良好であったというニュースを受けて、金地金は8月の過去最高値から15%近く下落し、初夏以来の最安値まで下落したことで、利益確定をする売却もまた増加することとなった。

11月に金地金価格がドル建てで6%下落し、ユーロ建てとポンド建てでは9%下落したために、個人投資家が地金現物を売買できる世界最大の貴金属取引プラットフォームを提供するブリオンボールトでは、11月に金地金を購入した顧客数が、10月の数値から33.2%増加し、8月以降で最も多く、過去12ヶ月の平均よりも21.5%増加していた。

しかし、ブリオンボールトのPCサイトもしくはスマートフォン用アプリを利用して金地金を売却した顧客数は、11月中に66.5%増加し、8月以来の高さとなり、設立以来の15年間で、金地金価格が下落した月としては、最も急激な増加率を記録することとなった。

これにより、金地金現物への個人投資家のセンチメントを数値で示す金投資家インデックスは59.4まで上昇し、先月のコロナ危機前の2月以来の最低値であった57.9からも急増することとなった。



金投資家インデックスは、その月に金の売却量よりも購入量が多かった顧客数と売却量が購入量を上回った顧客数のバランスを表す。この指数は、購入者と売却者の数が同じであれば50.0となるように設定されている。

このデータについて、ブリオンボールトのリサーチディレクターであるエイドリアン・アッシュは次のように述べている。

「金地金価格の下落は、通常個人投資家のバーゲンハンティング的購入に拍車をかける傾向があるが、11月も例外ではなかった。しかし、先月の良好なワクチン臨床試験のニュースで金地金価格が下落している時に金地金を売却したブリオンボールトのユーザーの数は、過去に例のないペースで急増していた。

この夏の価格のピーク時には、金地金を買う機会を失うことへの恐れが金地金への資金流入を促していた。しかし、先月の価格の急落時は、2020年のコロナ危機の際に金地金を購入した投資家の人々がその利益を失うことを恐れて行動を起こしていた。

11月の金価格の下落幅は、2016年の大統領選でドナルド・トランプ氏が選出されて以来の最も大幅なものであったが、金は前年末比では未だ20%高く、世界の株式市場の上げ幅を上回る水準となっている。今秋の金価格の下落により、投資家は8月のピーク時よりも割安でポートフォリオの分散をすることができ、2021年を前にリスクを分散させる機会を得た。

金への新たな興味は、2020年の記録的な資金流入量が先月減少していることからも鈍化していることは明らかだが、金融市場はパンデミックの終焉を織り込むような急騰を見せている。しかし、ウイルスが近い将来に制御される可能性があることから金の役割が終わったと考えるのは間違いだろう。それは、現在の金の上昇はCovid-19が現れる前の18ヶ月前から始まっており、その原動力となっているのは、主要諸国の中央銀行が今後何年にもわたってインフレ率を下回る金利を維持すると明言しているからであり、それによる緩やかな、しかし容赦ない通貨や預金の価値切り下げ起こることが明らかであるからだ。

今回のパンデミックは、超低金利、膨大な財政赤字、そして世界的に脆弱な経済成長の見通しを更に悪化させている。金地金への今年の記録的な資金流入を繰り返すことは難しいかもしれないが、ポートフォリオの上のリスク分散のために貴金属を利用している投資家にとっては、2021年も金へのエクスポージャーを維持しておくべき理由が十分にある事は確かだ。」

先月金地金売却をした顧客の中で過去5年間にブリオンボールト口座を開設した顧客の割合は58.9%であった。しかし、11月初めの時点では、過去5年間に口座を開設して金地金を所有している顧客の割合は49.9%に過ぎなかった。つまりは、2020年に開設された口座は、それ以前の年に口座を開設した顧客よりも42.1%高い率で11月に金地金を売却していたことになる。

しかし、顧客の売却量を差し引いても、ブリオンボールトにおける顧客の金の保有量は11月には0.3トン増加し、全体では0.7%増加して45.6トンを超え、評価額は過去最高の25億ドル(2690億円)を超えることとなった。

この金地金の量は、世界の中央銀行の金準備においても、トップ46カ国に次いて多い量であり、民間保有の金地金としては、世界の株式市場で取引されている金ETFの126銘柄のうち15銘柄を除く金ETF銘柄よりも多い水準となる。

一方、ブリオンボールトの新規口座開設数は、米国と英国で前月比15%以上の増加を記録していたものの、ユーロ圏の新規顧客数が8.5%減少したことで相殺され、10月の数値から7.0%の増加となっていた。

2021年まで残り1ヶ月となった11月末までの通年のブリオンボールトにおける新規顧客数は、過去5年間の平均値を76.7%を上回り、2011年の記録をすでに更新している。



銀地金は、11月にドル建てで6%以上下落し、ユーロ建てとポンド建てでは9%近く下落していた。しかし、月間平均では金価格が1.9%下落したのに対し、より産業用途が需要において高い比率を占める銀は10月の月間平均価格からはわずか0.9%の下落にとどまっていた。

金と同様に、11月の銀の売却者数は前月比33.2%増と、銀の購入者の増加率(17.5%)の2倍であったが、購入者数と購入量は、売却者数と売却量を上回っていた。

このように銀の購入意欲が高まったことで、銀投資家インデックスは金投資家インデックスと同様に10月の8ヶ月ぶりの低い数値の56.8から0.5%上昇して57.2となっていた。

銀地金の重量における需要量は9.9トン増となり、ブリオンボールトの顧客のために安全に保管されている銀地金の総量は1,120トンと、年初から36.3%増加し、評価額7億9,700万ドル(830億円)と記録を更新することとなった。

一方、プラチナの保有量は全体としてはほぼ横ばいの1.9トンと10月の過去最高値を維持し、その評価額は6,100万ドル(64億円)となっていた。

以上

連絡先: ホワイトハウス佐藤敦子 
直通電話番号: +44(0)20 8846 3804  
メールアドレス:atsuko.whitehouse@bullionvault.com

ブリオンボールトの金・銀投資家インデックスについて
ブリオンボールトの金・銀投資家インデックスは、個人投資家の地金現物の投資傾向を表す、世界でも数少ない指標である。24時間取引が行われている、ブリオンボールトのオンライン市場で取引がされたデータを基に算出され、それぞれのインデックスは、月間でその地金の購入が売却を上回ったネットで購入した投資家の数と売却が購入を上回ったネットで売却をした投資家の数のバランスを表している。そして、この購入者数と売却者数が完璧に一致した際を50として表示されている。
この数値の最高値は、欧州の債務危機の最中の2011年9月に金価格がドル建てで最高値を付けていた際の71.1で、それは英国の多くの都市で暴動が起こった翌月でもあった。そして、この数値の最低値は50.5で、金価格が数年ぶりの低い値となっていた2014年から2015年の冬であった。それ以来、金・銀投資家インデックスは金・銀価格との強い負の相関性を保っており、トランプ大統領が選出されて以来21ヶ月中の18ヶ月がこの傾向となっている。
ブリオンボールト社について
ブリオンボールトは、金・銀地金現物所有サービスをオンラインで提供している世界でも有数の英国企業。2005年にサービスを開始し、現時点で9万人を超える175カ国の顧客が、低い費用で流動性が高く安全な貴金属専門市場にアクセスできるこのサービスを利用している。
多くの世界の中央銀行の金準備を上回る規模の金地金をブリオンボールトで購入し保管している顧客は89%が北アメリカと西ヨーロッパに居住し、専門市場の取引料率の低さと、流動性の高さ、そして厳重なセキュリティーという恩恵を受けている。
ブリオンボールトは、下記サービスを提供している。
•    オンラインとモーバイルで金・銀地金現物を24時間取引し、即座に決済。
•    米国ドル・ユーロ・英国ポンド・日本円の利用が可能。
•    地金現物を格安費用で、ロンドン、チューリッヒ、ニューヨーク、シンガポール、トロントで特定保管。
•    日々オンライン上で、顧客所有の金・銀現物が保管されていることを証明するディリーレポートを公表。
ブリオンボールトは、2008年にロンドン貴金属市場協会(LBMA)の正会員となった。そして、2009年には、個人投資家が地金専門市場にアクセスすることを可能としたことから、英国女王賞を革新部門で受賞し、2013年4月には、過去4年間の国際取引が140%増加していることが認められ、英国女王賞の国際取引 部門で2度目の受賞をしている。また、2011年には英主要紙のサンデー・タイムズの成長のスピードと規模を測る「Fast Track (急激に成長している非上場企業100社)と Top Track(中規模非公開企業トップ250社)」の両方のカテゴリーにランクされ、そのサービスは、2014年11月に、英主要経済誌「Money Week(マネーウィーク)」の購読者によって「最良の金取引業者」に選ばれている。2017年3月には、プラチナ業界のマーケティング団体のワールド・プラチナム・インベストメント・カウンシルによってオンライン・プラチナ地金投資保管のパートナーとして選ばれる。

さらに詳細は、http://gold.bullionvault.jp

ブリオンボールト

プロフィール

ブリオンボールト

BullionVault

英国最大手のオンライン金地金取引サービス提供。英国女王賞を2009年に革新部門、2013年に国際取引部門で受賞。7万人を超える顧客の約38.7トンの金地金を保管。 ロンドン貴金属市場協会の正会員。ワールド ゴールド カウンシルの関連会社とロスチャイルドファンドが資本参加。

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