金投資家はパンデミック以来初めて購入を上回る売却を行う
2021年10月7日ロンドン – 9月に金価格が月間平均で4月以来の低水準へと下げたことにより、世界でも有数のオンライン貴金属市場を提供するブリオンボールトでは、個人投資家が新型コロナウイルスのパンデミック以来、初めて貴金属の購入を上回る売却を行っていたことが最新のデータで明らかとなった。
しかし、先月の投資家による貴金属売却量が購入量をわずかに上回る中で、月間で購入量が売却量を上回ったネット購入者数は引き続きネット売却者数を上回ったため、ブリオンボールトの金投資家インデックスは8月から0.9ポイント減少したものの、54.7と50.0の水準を上回ることとなった。
金投資家インデックスは、その月に金地金を月間で購入量が売却量を上回ったネット購入者数と売却量が購入量を上回ったネット売却者数のバランスを示し、この値が50.0であれば、ネット購入者数とネット売却者数が完璧に一致したことを意味する。
金投資家インデックスは、2020年3月にコロナ危機が世界中の金融市場を襲った際に、8年ぶりの高い数値となる65.9を記録し、それ以前の5年間の平均値は53.9で、その後の18ヶ月間の平均値は58.0となっている。
このデータについて、ブリオンボールトのリサーチ・ダイレクターであるエイドリアン・アッシュは次のように述べている。
「2021年の夏に起こった金市場の低迷は、秋になっても続いており、新たに金を購入する人の数が減少しているものの、既存の金投資家が保有する金売却は少ないことが先の数値に反映されている。
金は歴史的にも現金や債券投資に代わる資産である中で、米国連邦準備理事会(FRB)の量的緩和縮小や世界的な金利上昇に直面して、価格は苦戦している。
金融政策による金への逆風は、インフレの強さと世界の株式市場における急激な緊張感によって打ち消されている。
金は、他の資産のパフォーマンスが悪化した際に魅力を増す傾向があり、株式の変動が続く場合には、ポートフォリオの保険として金の役割が際立つこととなる。」
ブリオンボールトの顧客が9月に所有している金地金の量は、20ヶ月ぶりに減少し、8月末の新記録から87.5キログラム(0.2%)減の47.5トンとなった。
銀地金は米国建て価格が2020年7月以来の低値を付けたことで需要が減少し、ブリオンボールトの顧客は保有量を1.7トン増やすにとどまった。
その結果、銀地金の保有量は0.1%増加の1,234.9トンとなり、14ヶ月連続で月末の記録を更新することとなった。
また、ブリオンボールトの顧客が保有するプラチナの量は1.5%増加したことから、9月末段階での顧客保有資産の総額は36億ドル(3970億円)となった。
銀投資家インデックスも、9月は買い手と売り手のバランスが崩れ、前月比0.8ポイント減の54.8とわずかながら低下していた。
この数値は、昨年3月に銀価格が2009年以来の安値に落ち込んだ際には、過去最高の75.1を記録し、それ以前の5年間の平均は52.8で、その後の18ヶ月間の平均は57.9となっている。
2005年にサービスが開始され、現在175カ国で98,600人以上が利用しているブリオンボールトでは、9月の新規投資家の数は3ヶ月ぶりに増加していたものの、2020年9月の新規顧客数を54.8%下回り、5年間の月平均を37.9%下回っていた。
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連絡先: ホワイトハウス佐藤敦子
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メールアドレス:atsuko.whitehouse@bullionvault.com
ブリオンボールトの金・銀投資家インデックスについて
ブリオンボールトの金・銀投資家インデックスは、個人投資家の地金現物の投資傾向を表す、世界でも数少ない指標である。24時間取引が行われている、ブリオンボールトのオンライン市場で取引がされたデータを基に算出され、それぞれのインデックスは、月間でその地金の購入が売却を上回ったネットで購入した投資家の数と売却が購入を上回ったネットで売却をした投資家の数のバランスを表している。そして、この購入者数と売却者数が完璧に一致した際を50として表示されている。
この数値の最高値は、欧州の債務危機の最中の2011年9月に金価格がドル建てで最高値を付けていた際の71.1で、それは英国の多くの都市で暴動が起こった翌月でもあった。そして、この数値の最低値は50.5で、金価格が数年ぶりの低い値となっていた2014年から2015年の冬であった。それ以来、金・銀投資家インデックスは金・銀価格との強い負の相関性を保っており、トランプ大統領が選出されて以来21ヶ月中の18ヶ月がこの傾向となっている。
ブリオンボールト社について
ブリオンボールトは、金・銀・プラチナ地金現物所有サービスをオンラインで提供している世界でも有数の英国企業。2005年にサービスを開始し、現時点で9万5千人を超える175カ国の顧客が38億ドル(4160億円)相当の資産を保管している。利用する顧客の89%が北アメリカと西ヨーロッパに居住し、専門市場の取引料率の低さと、流動性の高さ、そして厳重なセキュリティーという恩恵を受けている。また、ブリオンボールトのサービスは自己投資型個人年金の英国のSIPPや米国のIRA口座、信託口座、企業やチャリティー団体が現物金地金を保有するためにも使われている。
ブリオンボールトは、下記サービスを提供している。
• オンラインとモーバイルで金・銀地金現物を24時間取引し、即座に決済。
• 米国ドル・ユーロ・英国ポンド・日本円の利用が可能。
• 地金現物を格安費用で、ロンドン、チューリッヒ、ニューヨーク、シンガポール、トロントで特定保管。
• 日々オンライン上で、顧客所有の金・銀現物が保管されていることを証明するディリーレポートを公表。
ブリオンボールトは、2008年にロンドン貴金属市場協会(LBMA)の正会員となった。そして、2009年には、個人投資家が地金専門市場にアクセスすることを可能としたことから、英国女王賞を革新部門で受賞し、2013年4月には、過去4年間の国際取引が140%増加していることが認められ、英国女王賞の国際取引 部門で2度目の受賞をしている。また、2011年には英主要紙のサンデー・タイムズの成長のスピードと規模を測る「Fast Track (急激に成長している非上場企業100社)と Top Track(中規模非公開企業トップ250社)」の両方のカテゴリーにランクされ、そのサービスは、2014年11月に、英主要経済誌「Money Week(マネーウィーク)」の購読者によって「最良の金取引業者」に選ばれている。2017年3月には、プラチナ業界のマーケティング団体のワールド・プラチナム・インベストメント・カウンシルによってオンライン・プラチナ地金投資保管のパートナーとして選ばれる。
さらに詳細は、http://gold.bullionvault.jpをご覧ください。