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金価格が史上最高値の更新を続ける中で欧米の金投資は史上最低値から回復

2024年5月7日ロンドン -欧米投資家による金投資は、4月に前月の記録的な低水準から回復し、ブリオンボールトの金投資家インデックスは、金価格が2024年の史上最高値を更新する中で、過去約4年間で最も早いペースで上昇していたことが明らかとなった。

さらに、新規顧客数も回復して購入が進んだことで、既存の金地金保有者の利益確定売却を相殺し、3月の記録的な金地金の減少量の約30%減としていた。

ブリオンボールトのリサーチディレクターであるエィドリアン・アッシュは、次のようにこの状況を解説している。

「先月の欧米の金投資の回復は劇的なものだが、それは非常に低いベースからのものだ。4月に史上最高値の更新を続け、1ヶ月前に新記録であった価格をその後堅持していることから、アジアの投資家や貯蓄家の間で、特に中国の金需要が強いものであることを示してる。

ウクライナとガザでの戦争が、大国間の地政学的・金融システム上の緊張を悪化させる中で、新興市場の中央銀行も金準備を増やし続けている。」

金投資家インデックスは、世界有数の個人投資家のためのオンライン貴金属現物市場であるブリオンボールトにおいて、金地金を月間で売却を上回る購入をしたネット購入者数と、購入を上回る売却をしたネット売却者数のバランスを指数で表している。ブリオンボールトは、世界175カ国の10万人以上の顧客のために、44億ドル(6,990億円)相当の金、銀、プラチナ、パラジウムを保管している。

先月ブリオンボールトの金投資家インデックスは、3月の47.5という過去最低から4.1ポイント上昇し51.6となっていた。これは、2020年8月に金価格がトロイオンスあたり2000ドルを始めて超えた際以来の早いペースの上げ幅であった。

過去10年間の平均は54.4で、ネット購入者数がネット売却者数と同じであれば、金投資家インデックスは50.0となるように設定されている。世界金融危機の真っ只中であった2011年9月には71.7を記録し、2020年3月にはコロナ危機で多くの国でロックダウンが導入される中で、65.9で再びピークに達していた。



上海の金地金価格の史上最高値更新に牽引され、ロンドン金地金市場は4月初旬に8営業日連続で金価格の新高値を更新し、金価格はその後トロイオンスあたり2400ドルを超える史上最高値を記録した。

月平均では、ドル建て金価格は3月から8.2%上昇し、2月からは15.4%上昇し、2335ドルという新記録をつけていた。この上げ幅は、米国の連邦準備制度理事会(FRB)を筆頭とする中央銀行がリーマンショック後に金融緩和(QE)とゼロ金利を開始し、欧米の株式市場が12年ぶりの安値をつけた2009年2月以来の2ヶ月間の大幅な上昇率であった。

「2024年は、金の静かな上昇で始まったが、ついに欧米の投資家の注目を集めることとなった。この驚くべき金価格の急騰は、1970年代と2000年代の貴金属の強気相場と呼応している。

現段階では、上海とコメックスのデリバティブ取引では明らかに熱が冷めているが、金の基本的な上昇トレンドは維持されている。中国が投資と経済的ストレスが共に発生する‘リーマン・ショック’を経験している一方で、豊かな欧米と世界の他の国々との緊張は悪化し続けている。」

欧米の金市場は先月、金のネット購入者数とネット売却者数のバランスがプラスに転じていたものの、4月も投資家全体の売却量が購入量を上回っていた。そこで、金地金保有量が0.6%減少し、ブリオンボールトの顧客の金地金保有量は、コロナ危機で金価格がピークをつけた2020年9月以来の低水準の45.2トンとなっていた。

しかし、売却量は大きく減速し、3月の記録的な1.0トン近くの減少量から70.9%減少していた。しかし、金価格の上昇によって、ブリオンボールトの顧客が保有している金地金評価額は、月末時点でドル建てで3.5%増の33億ドル(日本円建てで7.8%増の5,290億円)となり、2ヶ月連続で過去最高を記録していた。

先月の金投資家インデックスの回復を牽引したのは、4月に初めてブリオンボールトの利用を開始した投資家の数で、3月の数値から65.0%増加し、先月5年ぶりの低水準に落ち込んだ12ヶ月間の平均値から86.7%増加していた。

先月の新規顧客数の急増は、コロナ危機によって記録的な欧米投資家による金需要が発生した2020年4月以来の増加率で、英国では過去12ヶ月間の平均値から95.9%増、フランスでは88.1%増となっていた。それに対し米国は39.5%の上昇で、ドイツは24.6%の上昇に留まっていた。



銀価格は金と同様に、4月の月間平均は2ヶ月連続で上昇し、ドル建てで3月から12.8%上昇し、2月から21.6%上昇し、コロナ危機の価格高騰のピークであった2020年9月以降で最も速い2ヶ月間の上昇となり、2021年5月の月間平均も上回り、トロイオンスあたり27.58ドルと2013年3月以来の高値となっていた。

しかし、金とは異なり、銀投資家インデックスは、3月の史上最低値の45.0から若干反発しただけで、47.3であった。これは、昨年11月以前であれば過去最低を記録したことになる。

ブリオンボールトを利用する投資家は、より産業的に有用な銀地金を32トン売却し、記録的なネットの売却量を2か月連続で記録していた。しかし、評価額ベースでは、ブリオンボールトが2010年年初に、既存の金地金に加え、銀地金を提供するサービスを追加して以来、初めて10億ドルを超え、2か月連続で過去最高を記録していた。

以上
連絡先: ホワイトハウス佐藤敦子 
直通電話番号: +44(0)20 8846 3804  
メールアドレス:atsuko.whitehouse@bullionvault.com


ブリオンボールトの金・銀投資家インデックスについて
ブリオンボールトの金・銀投資家インデックスは、個人投資家の地金現物の投資傾向を表す、世界でも数少ない指標である。24時間取引が行われている、ブリオンボールトのオンライン市場で取引がされたデータを基に算出され、それぞれのインデックスは、月間でその地金の購入が売却を上回ったネットで購入した投資家の数と売却が購入を上回ったネットで売却をした投資家の数のバランスを表している。そして、この購入者数と売却者数が完璧に一致した際を50として表示されている。
ブリオンボールトが発表するデータは、他の金銀地金市場のデータを補完し、世界最大の個人投資家へ行ったアンケート等の「意図」ではなく、実際に取引されたデータを基に算出されている。詳しくは、ロンドン貴金属市場協会(LBMA)のAlchemist誌の2013年の記事をご覧ください。
ブリオンボールト社について
ブリオンボールトは、金・銀・プラチナ・パラジウム地金現物所有サービスをオンラインで提供している世界でも有数の英国企業。2005年にサービスを開始し、現段階で175か国からの10万人を超える個人投資家が44億ドル(6990億円)相当の地金を保管し、専門市場の取引料率の低さと、流動性の高さ、そして厳重なセキュリティーという恩恵を受けている。また、ブリオンボールトのサービスは自己投資型個人年金の英国のSIPPや米国のIRA口座、信託口座、企業やチャリティー団体が現物金地金を保有するためにも使われている。
ブリオンボールトは、下記サービスを提供している。
• オンラインとモーバイルで金・銀地金現物を24時間取引し、即座に決済。
• 米国ドル・ユーロ・英国ポンド・日本円の利用が可能。
• 地金現物を格安費用で、ロンドン、チューリッヒ、ニューヨーク、シンガポール、トロントで特定保管。
•    日々オンライン上で、顧客所有の金・銀現物が保管されていることを証明するディリーレポートを公表。
ブリオンボールトは、2008年にロンドン貴金属市場協会(LBMA)の正会員となった。そして2009年には、個人投資家が地金専門市場にアクセスすることを可能としたことから、英国女王賞を革新部門で受賞し、2013年4月には、過去4年間の国際取引が140%増加していることが認められ、英国女王賞の国際取引 部門で2度目の受賞をしている。また、2011年には英主要紙のサンデー・タイムズの成長のスピードと規模を測る「Fast Track 100 (急激に成長している非上場企業100社)と Top Track 250(中規模非公開企業トップ250社)」の両方のカテゴリーにランクされた4つの企業の1社となった。2017年3月には、プラチナ業界のマーケティング団体のワールド・プラチナム・インベストメント・カウンシルによってオンライン・プラチナ地金投資保管のパートナーとして選ばれる。ブリオンボールトは、2022年5月から10月にかけて大英図書館で開催されている「Gold」展のスポンサーとなっている。
さらに詳細は、http://gold.bullionvault.jp

ブリオンボールト

プロフィール

ブリオンボールト

BullionVault

英国最大手のオンライン金地金取引サービス提供。英国女王賞を2009年に革新部門、2013年に国際取引部門で受賞。7万人を超える顧客の約38.7トンの金地金を保管。 ロンドン貴金属市場協会の正会員。ワールド ゴールド カウンシルの関連会社とロスチャイルドファンドが資本参加。

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