[金投資家インデックス]センチメントは2013年金暴落以来のペースで上昇
キーワードBullionVault
9月の金相場の下げで金購入が進み、金投資家のセンチメントは2013年の金暴落以来の速いペースで上昇。
?9月に金相場はトロイオンスあたり1216ドルと前月比5.8%下げた。
?金投資家インデックスは、過去7ヶ月で最も高い水準となった。
?機関投資家とは異なり、個人投資家のバーゲンハンティング的金購入は進んだ。
2014年10月7日ロンドン: 世界有数の金・銀現物取引市場をオンラインで提供するブリオンボールトによると、個人投資家の金投資へのセンチメントを表す金投資家インデックスが、9月に過去7ヶ月で最も高い水準へと上昇したことが明らかとなった。
ブリオンボールトにおける、金現物を購入する投資家の数は、9月に前月比30%以上増加したものの、売却者数は前月比変わらなかった。
そのために、金を保有している顧客の、月間のネット購入者数とネット売却者数のバランスを表す金投資家インデックスは、前月の51.7から53.4へと上昇した。これは、今年2月以来の高水準となる。
なお、この数値が50である場合は、その月に金の保有量を増やした顧客数が、金の保有量を減らした顧客数と全く一致したことを意味する。金投資家インデックスは、金相場が史上最高のトロイオンスあたり1900ドルを超えた2011年9月に71.7と最高値を記録し、今年6月に51.2と、2010年2月の48.8に次ぐ低い水準となっている。
また、昨年4月の金相場暴落以来、前月比最も大きな上昇率を見せた9月は、今年始めて年間平均数値を超えた月ともなった。
ブリオンボールトのリサーチ主任エィドリアン・アッシュは今回の数値を次のように分析している。
「比較的静かであった夏を終え、先月は昨年6月の金相場暴落以来の価格の下げを見せた。そのため、個人投資家によるバーゲンハンティング的金購入が進んだ。これは、機関投資家による金投資傾向とは大きく異なることとなった。」
「アジアの宝飾品を購入する消費者、もしくは欧米の個人投資家による低価格を狙った金購入のみでは、金相場は必ずしも押し上げられることはない。しかし、金融システム上のリスクをヘッジするための保険として、金を低価格で購入する傾向はこれからも継続して増加していくことだろう。」
「ドル建て金価格は、9月にトロイオンスあたり1216ドルと5.8%下げている。これは、2013年6月以来の急激な下げだ。そして今月に入り、2013年6月の相場暴落時と同年末12月に見た1180ドルに次ぐ低水準である、1200ドル割りという更なる下げを見せている。」
ユーロとポンド建て金相場では、それぞれの通貨が対ドル下げたことからも、その下げ幅は限られたものとなった。
ブリオンボールトの顧客の金保有量は、重量で前月比0.3%増の33.2トンと、先月の過去最高の記録を新たに更新した。
また、銀相場もドル建てで12%減と、2013年6月以来の急激な月間の下げで16.50ドルを割り、過去4年半で最も低い水準となり、ブリオンボールトの顧客は、銀保有量を前月比0.3%増加させ、468.5トンとしている。
連絡先: ホワイトハウス佐藤敦子
直通電話番号: +44(0)20 8846 3804
メールアドレス:atsuko.whitehouse@bullionvault.com
金投資家インデックスについて
ブリオンボールト社の「金投資家インデックス」は、個人投資家が利用するオンライン金・銀現物所有サービスにおいて世界で最も大規模なブリオンボールト社が所有するデータを基に算出されている。これは、24時間運営されているブリオンボールト社の市場でユーザーによって売買された取引データである。この指標が50を超えた場合、その月の金のネット購入者数がネット売却者数を上回ったこととなり、個人投資家が金投資に対して強気姿勢であることを意味する。先のチャートは、「金投資家インデックス」が、過去3年間にどのように推移したかを表している。このインデックスの詳細については、ロンドン貴金属市場協会発行の雑誌「Alchemist」の2013年5月号の記事でご覧いただけます
ブリオンボールト社について
ブリオンボールトは、金・銀地金現物所有サービスをオンラインで提供している世界でも有数の英国企業である。ブリオンボールトのサービスでは、顧客は金・銀現物をより卸売価格に近く、低い費用で投資を行うことができる。顧客の金・銀地金は、顧客が選択可能なロンドン、チューリッヒ、ニューヨーク、シンガポール、トロントの金地金専門保管場所で特定保管できる。ブリオンボールトのディリーレポートは、顧客所有の金・銀が安全に特定保管されていることを証明するものであり、日々オンラインで公表されている。
2005年4月にサービスの提供を開始したブリオンボールトは、ロンドン貴金属市場協会(LBMA)の正会員である。2009年には、個人投資家が地金専門市場にアクセスすることを可能としたことから、英国女王賞を革新部門で受賞し、2013年4月には、過去4年間の国際取引が140%増加していることが認められ、英国女王賞の国際取引部門で2度目の受賞をしている。また、金の業界の市場開発団体である、ワールド・ゴールド・カウンシルは、ブリオンボールトに2010年6月に資本参加を行い、11%の株を所得している。
現時点で53,000人を超える顧客が、金及び銀現物を購入、保管、取引するためにブリオンボールトのサービスを利用している。この顧客によって保管されている金地金の評価額は、約13億ドル(約1420億円相当)であり、これは、多くの中央銀行が保有する金備蓄量を上回る。それに加え、2億6000万ドル(約280億円)の顧客の銀地金を保管している。
さらに詳細は、http://gold.bullionvault.jp