国宝36件、重要文化財60件!サントリー美術館で「京都・醍醐寺-真言密教の宇宙」展
東京・六本木にあるサントリー美術館では2018年9月19日~2018年11月11日の期間で「京都・醍醐寺-真言密教の宇宙」を開催。同展は国宝・重要文化財に指定された仏像や仏画を中心に、濃密な密教美術の世界が体感できるとともに、貴重な史料・書跡に公開され、平安時代から近世にいたる醍醐寺の変遷をたどることができます。
京都の山科盆地にある醍醐寺は、貞観16年(874)に理源大師聖宝(832~909)によって開かれて以来、真言宗醍醐派の総本山として、常に歴史の表舞台で重要な役割を果たしてきた名刹です。真言密教のうちでも加持祈禱や修法など実践を重視する寺として発展したことで、その本尊となる彫刻や絵画、修法で用いる仏具など、開創期からの本格的な密教美術の数々が伝わります。また、修法の次第や方法、本尊の図像についての記録、各時代の為政者からの帰依を表す文書などは7万点近くに及ぶもので、国宝「醍醐寺文書聖教」として醍醐寺の繁栄の歴史を伝えています。
第1章 聖宝、醍醐寺を開く
第1章では、聖宝の肖像や伝記、縁起をはじめ、醍醐天皇御願として聖宝により造り始められた上醍醐の薬師堂本尊の国宝「薬師如来坐像および両脇侍像」、日本における如意輪観音像の代表作の一つである重要文化財「如意輪観音坐像」が展示されています。
第2章 真言密教を学び、修する
第2章では、仏像と仏画の名品を中心に、それらが本尊とされた場である修法と合わせて紹介しています。またここでは国宝「五大尊像」、「文殊渡海図」、重要文化財「如意輪観音坐像」などが展示されています。
第3章 法脈を伝える―権力との結びつき―
第3章では、法脈を形成した祖師像や、師から弟子へ伝えられる諸尊の修法について編集した記録などにより、法脈の相承を紹介するとともに、天皇や時の為政者の文書・書跡によって、醍醐寺の繁栄の歴史をひもときます。
第4章 義演、醍醐寺を再びおこす
第4章では、秀吉による醍醐の花見に関連する作例から、慶長年間に移築、造営された三宝院障壁画の金銀に彩られた襖絵、俵屋宗達をはじめとする諸流派の絵師が描いた絵画など、当時の醍醐寺の繁栄を伝える華やかな美術が展示されています。
おみやげ&グッズコーナー
展示品全ての詳細が掲載された「図録」はおすすめです。また展示会アンバサダーであるクリエイターのいとうせいこうさん・イラストレーターのみうらじゅんさん監修のグッズなども。
■「京都・醍醐寺-真言密教の宇宙-」開催概要
会期:2018年9月19日(水)~11月11日(日)
※本展は九州国立博物館(2019年1月29日~3月24日)へ巡回。
会場:サントリー美術館
開館時間:10:00~18:00(金・土曜は20:00まで。入館は閉館の30分前まで)
休館日:火曜日
入館料:一般 1500円、大学・高校生 1000円、中学生以下無料
- 撮影者:GOLDNEWS
- 場所:東京・港区 サントリー美術館