京都会館がロームシアター京都としてリニューアルオープン!
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1960年(昭和35年)の開館以来、50年以上にわたり「文化の殿堂」として愛されてきた京都会館が、このたび改修工事を終え、「ロームシアター京都」として生まれ変わり、2016年1月10日に開館記念式典・記念公演が行われました。
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近代建築の巨匠、前川國男が設計を担当し「モダニズム建築の傑作」として高い評価を受けていた「京都会館」も、施設の老朽化が進んだため、市が2011年6月に「京都会館再整備基本計画」を策定。2012年4月に閉館し、3年かけて改修する再整備を進め、既存の建物価値を継承するとともに、舞台・音響機能の強化やバリアフリー化などを行い、また、3つの多目的ホールに加えて蔦屋書店、カフェなども備え、新たな文化芸術の創造・発信拠点として、そして新たな賑わいの拠点となるべく生まれ変わりました。
記念式典が行われたのは、4階席まであり2000席の客席数を誇るメインホール。これまでより舞台を広げ、音響設備なども一新したこのホールは国内外の大規模公演が可能となっています。
昭和35年の開館時と同様、開館記念公演には京舞井上流家元 井上八千代さんによる祝舞「倭文(やまとぶみ)」が披露されました。
続いて観世流の片山九郎右衛門さん、金剛流の金剛永謹さんらによる能楽「石橋(しゃっきょう)」を披露。本来は赤頭の一人獅子となりますが、特別公演として今回は白獅子に加え多数の獅子が出演する演出となりました。
2つの記念公演のあと、開館式典を開催。京都市長 門川大作氏による式辞、京都市会議長 津田大三氏、京都府知事 山田啓二氏、ローム株式会社 代表取締役社長 澤村諭氏による来賓祝辞ののち、感謝状贈呈、鏡開きが行われました。
※京都に本社を置く総合半導体メーカーである「ローム株式会社」が今後50年間にわたるネーミングライツ(命名権)を取得し、京都会館再整備事業に協力。
式典後、京都市交響楽団による記念演奏「喜歌劇:こうもり 序曲」「ボレロ」が披露されました(指揮:広上淳一氏)。京都市交響楽団は日本唯一の自治体直営オーケストラとして昭和31年に創立、平成28年には創立60周年という節目を迎えます。
施設内には「京都岡崎 蔦屋書店」が入り、また1階にはスターバックスコーヒー、コンビニ、2階にはカフェ&レストラン「京都モダンテラス」が同日よりオープンしました。
そしてロームシアター京都の蔦屋書店入り口には箔画作家・野口琢郎氏の箔画「Landscape#35 −洛中洛外図−」が飾られています。写真は作者の野口琢郎氏と。
ロームシアター京都の入り口付近には京都の書家 杭迫柏樹(くいさこ・はくじゅ)氏の書も掲示されています。
新しくなったロームシアター京都では、開館から1年間のオープニング事業が予定されており、能楽、日本舞踊、寄席などの伝統芸能から、オペラやバレエ、人気アーティストのライブまで多彩な演目が開催されていきます。
ブック&カフェ、レストランを備え新しくなったロームシアター京都にぜひ足を運んでみてください!!
▼ロームシアター京都公式WEBサイト
- 撮影者:GOLDNEWS
- 場所:京都・左京区 ロームシアター京都