[中国・華西村] 中国一のお金持ち村にある純金1トンの牛の像(前編)
写真で巡る世界のゴールド、今回は純金1トンを使用した牛があるといわれる中国一のお金持ち村として有名な「華西村(かせいそん)」への探訪記をお届けします。
■華西村を知ったきっかけ
この村について知ったのは、ゴールドフェスタ2015(2015/5/30開催)における「5か国比較:ニッポンの金、世界のゴールド」での中国代表 陳さんの「中国の金事情」というお話の中で出てきたこのスライドを見て「こんな村があるのか」と思ったのがきっかけです。
前年のミャンマー・ゴールデンロックへの探訪のとき同様、思い立ったら行動が早いのが我ら。1か月半後の7月には上海に飛びました。
■中国一のお金持ち村・華西村へ
今回の目的地である華西村(かせいそん)は、上海から北西に約160キロほどに位置にある江蘇省の村。同国でも有名なこの村には1日5000人の観光客が訪れるそうで(この数字定かではないが、取材当日も数百名位はいた)、各種ツアーなども組まれています。我々は今回現地旅行社より車をチャーターし、上海から高速を使って現地へと向かいました(約2時間強)。
こちらが華西村入り口の看板。2009年に、中国で最も豊かな農村として認定、「天下第一村(世界一豊かな農村)」と呼ばれています。
天下第一村・華西村とは
1960年代の人口は約1,500人、面積0.96平方キロの小さな農村だったこの村。村長であった呉仁宝の主導により改革が進められ、村営の紡績や金物加工の企業を起こして成功。村は周辺の村を合併して拡大し、人口は約35,000人、面積は30平方キロに。村営企業も増加し、開村当時わずか53元だった一人当たりの年収が、2010年には約42万5,000元(約630万円)に。
発展のカギとなったのは「少分配、高蓄積」と呼ばれる独特の戦略。村民の収入の8割を徴収し、その後これを村営企業の株式に替えて配分、つまり、村民の収入を強制的に集め、新たなプロジェクトに投資して、さらに多くの利益を得るという仕組みです。
村民は医療費、教育費(大学までの)、光熱費なども無料、そして1家庭に対して400平米以上の一戸建て住宅と自動車まで無償でプレゼントします(ガソリンも無料提供)。
華西村への入場料は20元(約400円、2015年7月時点)。この他にも各建物毎に拝観料が必要なところがあります。
■中国8番目の超高層ビルに「金牛」はいる!
純金の牛があるのはこちらの「華西竜希国際大飯店」。2011年に完成した地上72階建て高さ328メートルで中国8番目の超高層ビルで、建設費の大半は、村民約200人がひとり当たり1000万元(約1億2000万円)を出資し、一切の負債なしで完成させました。
さっそく中に入ってみます。こちらは最上階72階にあり、360度展望できる展望台「天宮」です。残念ながらガラスが曇っていて折角の絶景があまりよく見えません(^^;
天宮以外に、60階、48階、36階、24階、12階には中国五行の金、木、水、火、土をモチーフにした「五大?所」と呼ばれるフロアがあります。
まずは60階、「金」をテーマとしたフロアから。ここにお目当ての、純金1トン(約42億円)で作られた牛の像があり、また壁から床まで、金箔が張り付けられています。
もうこれでもかという位の金放題のフロアで、ゴールドマニアなGOLDNEWSスタッフでもさすがにちょっとくたびれてきます。やはり対比があってこそ金(ゴールド)は、その価値が、美しさが実感できるというものです。
前編では華西村にある「金(ゴールド):金牛」を中心にお届けしましたが、後編ではそれ以外の見どころをご紹介していきます。
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