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イラン戦争による急落後、金投資家心理は安定化

2026年6月4日 ロンドン ― 金投資家のセンチメントは5月に持ち直し、この春のイラン戦争による急激な落ち込みからわずかに回復した。これは、世界有数のオンライン貴金属投資プラットフォームであるブリオンボールトの利用者が、価格下落局面で金を買い増したことが背景となった。

ブリオンボールトのリサーチ・ディレクターであるエイドリアン・アッシュは次のように述べている。

「金に対する投資家心理は、直近の過熱したピーク時から大きく後退したものの、依然として長期平均を大きく上回っている。また、新規投資家による投資は5月も減少したものの、歴史的に見れば依然として高水準で推移している。」

2009年以降のブリオンボールト顧客の売買動向を追跡する金投資家インデックスは、貴金属市場における投資家の実際の行動を示す独自の指標である。指数が50.0を上回る場合、買い手が売り手を上回ったことを示す。

5月の同指数は55.6となり、4月に5.6ポイント急落して5カ月ぶりの低水準となった後、0.5ポイント上昇した。

4月の下落は、この14年間で最大の下げ幅だった。一方、5月の回復によって金投資家インデックスは、過去5年平均を1.4ポイント上回り、直近60カ月のうち48カ月を上回る水準となった。



5月の金卸売価格の平均値は昨年12月以来の低水準となったが、ブリオンボールト利用者全体では売却量を上回る金購入を行い、純購入は3カ月連続となった。これは2023年8月以来で最も長い純購入期間である。

その結果、顧客の金保有量は前月比0.2%増の43.6トンとなり、6カ月ぶりの高水準となった。
これらの金は、利用者が選択したロンドン、ニューヨーク、シンガポール、トロント、そして最も人気の高いチューリッヒの保管施設に保管されており、その総価値は63億ドル(47億ポンド、54億ユーロ、1.0兆円)に達している。

アッシュは次のように説明する。

「イラン戦争によるエネルギー価格ショックが金利見通しを押し上げているため、金価格は原油価格と連動する形で上下を繰り返している。」

「また、各国中央銀行が記録的な金購入から散発的な売却へと転じたとの報道は、新年以降の過度な楽観論の重要な前提を揺るがしている。しかし、国家準備資産としての金の長期的な価値は損なわれておらず、個人投資家も価格下落を利用して保有量を増やしている。」

ブリオンボールトの新規利用者数は5月も減少し、4カ月連続の減少となった。過去12カ月平均と比べて54.9%少なく、昨年8月以来の低水準となっている。

ただし、5月の新規投資家数は10カ月ぶりの低水準だったものの、それでも過去60カ月の中央値を81.0%上回る水準だった。



一方、金とは対照的に、銀投資家インデックスは5月も4カ月連続で低下した。同指数は4月の8.0ポイント急落に続き、さらに0.1ポイント低下して52.0となり、2025年8月以来の低水準となった。

これは過去5年平均を0.8ポイント下回り、直近60カ月のうち27カ月を上回るにとどまった。

4月の急落は、2020年4月以来で最大の下落幅だった。当時は、3月に記録した20.4ポイントの急騰から8.1ポイント反落したものの、銀投資家インデックスは75.1という過去最高水準に達していた。これは、新型コロナウイルス禍で価格が急落した工業用途の大きい貴金属である銀に対し、投資需要が急増したことが背景だった。

アッシュは次のように述べている。
「銀は1月に付けた過去最高値から金以上に大きく下落しているが、テクノロジー分野からの強い需要と世界的な供給不足が引き続き価格を支えている。」

銀価格は3カ月連続の下落から5月に反発したことを受け、ブリオンボールト利用者は重量ベースで純購入へと転じた。4月に記録した6トンの純流出の4分の1超を取り戻し、個人投資家が保有する安全保管された銀地金の総量は前月比0.2%増の1,129トンとなった。その価値は27億ドル(20億ポンド、23億ユーロ、4,300億円)に達している。


ブリオンボールトの金・銀投資家インデックスについて
ブリオンボールトの金・銀投資家インデックスは、個人投資家の地金現物の投資傾向を表す、世界でも数少ない指標である。24時間取引が行われている、ブリオンボールトのオンライン市場で取引がされたデータを基に算出され、それぞれのインデックスは、月間でその地金の購入が売却を上回ったネットで購入した投資家の数と売却が購入を上回ったネットで売却をした投資家の数のバランスを表している。そして、この購入者数と売却者数が完璧に一致した際を50として表示されている。
金投資家インデックスは、新型コロナウィルスが世界的に広がった2020年3月に65.9と10年間の最高値を記録し、2024年3月には47.5と記録的な低水準に下げていた。
ブリオンボールトが発表するデータは、他の金銀地金市場のデータを補完し、世界最大の個人投資家へ行ったアンケート等の「意図」ではなく、実際に取引されたデータを基に算出されている。詳しくは、ロンドン貴金属市場協会(LBMA)のAlchemist誌の2013年の記事を参照。
ブリオンボールト社について
ブリオンボールトは、金・銀・プラチナ・パラジウム地金現物所有サービスをオンラインで提供している世界でも有数の英国企業。今年4月で20年を迎える専門市場の低コストと深い流動性とセキュリティーを提供するサービスを利用して、現段階で175か国からの130,000人を超える個人投資家が92億ドル(約69億ポンド、79億ユーロ、1.5兆円)相当の地金を保管ている。また、ブリオンボールトのサービスは自己投資型個人年金の英国のSIPPや米国のIRA口座、信託口座、企業やチャリティー団体が現物金地金を保有するためにも使われている。
ブリオンボールトは、下記サービスを提供している。
• オンラインとモーバイルで金・銀地金現物を24時間取引し、即座に決済。
• 米国ドル・ユーロ・英国ポンド・日本円の利用が可能。
• 地金現物を格安費用で、ロンドン、チューリッヒ、ニューヨーク、シンガポール、トロントで特定保管。
•    日々オンライン上で、顧客所有の金・銀現物が保管されていることを証明するディリーレポートを公表。
ブリオンボールトは、2008年から専門業界団体であるロンドン貴金属市場協会(LBMA)の正会員であり、2017年には、鉱業業界が支援するワールド・プラチナム・インベストメント・カウンシルのオンライン保管金銀地金パートナーに選ばれる。BBC、Handelsblatt、Bloomberg、日経ビジネスなど、英国内外の主要メディアで定期的に引用されているブリオンボールトは、2022年に3度目の英国企業女王賞を受賞している。
さらに詳細は、http://gold.bullionvault.jp

ブリオンボールト

プロフィール

ブリオンボールト

BullionVault

英国最大手のオンライン金地金取引サービス提供。英国女王賞を2009年に革新部門、2013年に国際取引部門で受賞。7万人を超える顧客の約38.7トンの金地金を保管。 ロンドン貴金属市場協会の正会員。ワールド ゴールド カウンシルの関連会社とロスチャイルドファンドが資本参加。

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