古代ギリシャ史 その1
?はるか昔、エーゲ海を舞台にくりひろげられた英雄たちのの夢と浪漫。
英雄はやがて神となりオリンポスに喜怒哀楽を織り成すドラマをつづる。
神々は争い、人々は戦った。悲惨な光景は人をして理想の美を求め
自らの存在の証に人は神々の歴史の真実をいっぺんの金属に刻み込んだ?
ギリシャという国が、現在のギリシャ人の先祖といわれるアカイア・ドーリア人によって、地中海世界に誕生したのは紀元前11世紀頃(青銅器時代中期)といわれています。
そして、紀元前8世紀頃から、都市国家制という独自の政治体制のもと、「アルカイック時代」と呼ばれるギリシャ文化の草創期を迎えます。通商が栄え、各都市国家がギリシャ特有の植民地を各地に配したのもこの時代です。地中海世界でコイン(貨幣)が初めて造られたのもこの頃です。紀元前7世紀頃、小アジアのリディアという国で、川から採掘した天然の合金エレクトロンを使ってつくられたものが現存しています。
さらに、クノッソス王の治世に、金と銀を合金してコインを鋳造する方法が発明されました。この時のデノミネーションは、リディア王国ではすでに貨幣経済が成立していた事の証明でもあります。ギリシャ諸都市は地中海世界全域に植民していたので、貨幣がひとたび発明されるとあっという間にギリシャ世界に広がりました。紀元前6世紀頃には、エイギナが亀のコインを鋳造し、アテネ、コリント、エウボイアなどの造幣所で次々にコインが鋳造されました。この頃、コインの重量基準が設けられ、その半世紀後には南イタリアのシシリーでは高度なコインが次々と造られました。
政治的には、紀元前6世紀頃からペルシャ帝国がギリシャと対立していました。紀元前5世紀の初め、このペルシャをアテネとスパルタを先頭にしたギリシャ連合軍が破ると、アテネはギリシャの盟主として急速に台頭しました。アテネは豊富な銀山を持ちコインを多く発行し経済的にも繁栄をした。紀元前5世紀から4世紀にかけての、アテネを中心としたギリシャ文化の最盛期を『古典時代』と呼びます。
ソクラテスも活躍したこの時代には、知性とヒューマニズムにあふれた文化が花開きました。最初の哲学者・数学者が生まれ、建築家・彫刻家は人間が住むにふさわしいと都市景観を作り出しました。民主主義・自由・弁論が存在し、芸術・文化・思想が実用目的の束縛から解放された。実はギリシャが独立していた期間は短かったのですが、後世へのギリシャ文化の貢献は計り知れないものが有ります。
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ワールドコインギャラリー:1989年創業アンティークコインとコインジュエリーの専門店