【金投資家インデックス】英国投資家がスマートフォンで100万ポンド相当の金を購入
新型コロナウィルス感染拡大懸念の広がる中で
英国投資家がスマートフォンで100万ポンド相当の金を購入
- 株価の急落でユーロ圏の投資家に率いられて金投資が進む
- ポンド建てとユーロ建てで金相場が史上最高値を付ける中で取引量は173%増
ロンドン 2020年3 月3日:新型コロナウイルス感染が世界規模で拡大し株価が大きく下げる中で、英国の投資家はブリオンボールトの公式スマートフォン・アプリで約100万ポンド相当の金地金を一つの取引で購入していた。
PCサイトとスマートフォンサイトで行われた取引量は、その評価額でドナルド・トランプ氏が大統領に選出された2016年11月以来の高さで、顧客によって保有され、ロンドン、チューリッヒ、ニューヨーク、トロント、シンガポールで保管されている金地金の総評価額は19億ポンド相当と史上最高となっていた。
2005年4月に設立され、2008年以来世界最大のオンライン地金市場を一般投資家へ提供するブリオンボールトは、投資家が24時間移動中にも取引できるようにAndroidとiPhone向け公式アプリを2012年から提供している。
記録的な金取引量となった先月はAndroidのアプリを利用して顧客は23キロ(747トロイオンス)を超える金地金を949,967ポンド(1億4400万円)で購入していた。
これは、ブリオンボールトにおいて2017年6月にスマートフォンで購入された過去最大の695,845ユーロの金地金の記録を更新したものの、2019年7月に売却された140万ドルの規模には及ばなかった。
世界で8万人近い一般投資家によって使われているオンラインプラットフォームでは、2月最終週に一日平均で740万ポンド(11億円)の金と銀とプラチナが取引をされていた。これは、過去12ヶ月の平均を173.2%上回るものでもあった。
MSCIワールドインデックスが8.6%下げ、2012年5月以来の最大の一ヶ月の下げ幅を見せる中で、金価格はドル建てで1.6%上げ、7年ぶりの高さへと3ヶ月連続で上昇していた。この間日本円建てでは1.7%の上昇で40年ぶりの高さ、ユーロ建てとポンド建てではそれぞれ2.5%と4.2%上げの史上最高値を記録していた。
2月の価格の上昇にも関わらず、ブリオンボールトを利用する一般投資家で月間で購入量が売却量を上回ったユーザー数は前月比15.7%増加し、売却量が購入量を上回ったユーザー数は2.4%減少していた。
そこで、実際に取引されたデータをもとに算出されている金投資家インデックスは1月の6ヶ月ぶりの低値の53.5から上昇し55.1となっていた。
金投資家インデックスは50であった場合、その月の購入が売却を上回った顧客数と売却が購入を上回った顧客数が完璧に一致したこととなる。この数値は2011年9月の71.7が最高値で昨年6月の49.1が最低値となっていた。
ブリオンボールとのリサーチ・ダィレクターのエイドリアン・アッシュは下記のようにコメントしている。
「一般投資家の金需要は価格の上昇とともに増加している。これは昨年夏に世界経済の見通しへの懸念から強気市場となっていた際と同様の動きだ。コロナウイルス危機は、この感染の広がりが世界景気停滞を起こすことへの懸念を高めて、金市場への資金の流入を起こしている。そのために、株価やハイリスク通貨や低格付債務が売却されている。
金は中央銀行が利下げを行い金融緩和を拡大して資産購入をすすめることで、更に魅力を増すこととなる。例え大規模な金融緩和政策を導入したとしても、中国で行われている検疫目的の人の移動の禁止や工場及び企業の閉鎖による経済への悪影響を直ちに改善させるものではないだろう。しかし、これらの政策は貯蓄者がすでに被っているマイナス金利や利息減少を更に悪化させるものとなる。」
ブリオンボールトの2月の新規顧客数は、マイナス金利がより広く銀行口座に適用されてきているユーロ圏からの顧客に牽引されて過去60ヶ月の平均を32.9%上回っていた。
このユーロ圏19カ国からの新規顧客数は、2015年から2020年の月間平均を87.1%上回っていた。
銀価格は最終週に6ヶ月ぶりの低さに下げたものの、2月に月間平均で5%上昇していたことからも、月間で銀を売却した量が購入量を上回っていた顧客数は昨年8月以来の高さとなり、前月比10%増となっていた。
しかし、銀購入量が売却量を上回った顧客数も27.7%増と6ヶ月ぶりの高さへと増加していたことからも、銀投資家インデックスは1月の52.6を上回る54.7となっていた。
ブリオンボールトにおける銀需要は重量においても高く、前月比3.9トン増で総量を833.4トンと9度目の史上最高値更新となっていた。
それに対し金の需要も重量において85キロ増で、前月の利益確定による売却量の3分の1を取り戻し、39.1トンとなっていた。これは、昨年12月の史上最高値からは0.4%減となっていた。
そして、プラチナは2月に月間で70キロ増加していたことから、総量で0.9トンとなっていた。
これらの地金の評価額を総合すると、25億ドル(2730億円)となっていた。
以上
連絡先: ホワイトハウス佐藤敦子
直通電話番号: +44(0)20 8846 3804
メールアドレス:atsuko.whitehouse@bullionvault.com
ブリオンボールトの金・銀投資家インデックスについて
ブリオンボールトの金・銀投資家インデックスは、個人投資家の地金現物の投資傾向を表す、世界でも数少ない指標である。24時間取引が行われている、ブリオンボールトのオンライン市場で取引がされたデータを基に算出され、それぞれのインデックスは、月間でその地金の購入が売却を上回ったネットで購入した投資家の数と売却が購入を上回ったネットで売却をした投資家の数のバランスを表している。そして、この購入者数と売却者数が完璧に一致した際を50として表示されている。
この数値の最高値は、欧州の債務危機の最中の2011年9月に金価格がドル建てで最高値を付けていた際の71.1で、それは英国の多くの都市で暴動が起こった翌月でもあった。そして、この数値の最低値は50.5で、金価格が数年ぶりの低い値となっていた2014年から2015年の冬であった。それ以来、金・銀投資家インデックスは金・銀価格との強い負の相関性を保っており、トランプ大統領が選出されて以来21ヶ月中の18ヶ月がこの傾向となっている。
ブリオンボールトは、金・銀地金現物所有サービスをオンラインで提供している世界でも有数の英国企業であり、2005年にサービスが開始され、現時点で7万5000人を超える175ヵ国の顧客が、低い費用で流動性が高く安全な貴金属専門市場にアクセスできるこのサービスを利用している。
89%が北アメリカと西ヨーロッパに居住するブリオンボールトの顧客によって保管されている金・銀・プラチナ地金の評価額は、現在約25 億ドル(約2730億円相当)となっている。
ブリオンボールトは、下記サービスを提供している。
•オンラインとモーバイルで金・銀地金現物を24時間取引し、即座に決済。
•米国ドル・ユーロ・英国ポンドによる即時決済。
•地金現物を格安費用で、ロンドン、チューリッヒ、ニューヨーク、シンガポール、トロントで特定保管。
•日々オンライン上で、顧客所有の金・銀現物が保管されていることを証明するディリーレポートを公表。
ブリオンボールトは、2008年にロンドン貴金属市場協会(LBMA)の正会員となった。そして、2009年には、個人投資家が地金専門市場にアクセスすることを可能としたことから、英国女王賞を革新部門で受賞し、2013年4月には、過去4年間の国際取引が140%増加していることが認められ、英国女王賞の国際取引 部門で2度目の受賞をしている。また、2011年には英主要紙のサンデー・タイムズの成長のスピードと規模を測る「Fast Track (急激に成長している非上場企業100社)と Top Track(中規模非公開企業トップ250社)」の両方のカテゴリーにランクされ、そのサービスは、2014年11月に、英主要経済誌「Money Week(マネーウィーク)」の購読者によって「最良の金取引業者」に選ばれている。2017年3月には、プラチナ業界のマーケティング団体のワールド・プラチナム・インベストメント・カウンシルによってオンライン・プラチナ地金投資保管のパートナーとして選ばれる。
さらに詳細は、http://gold.bullionvault.jp