【金投資家インデックス】コロナ危機で一般投資家によるオンライン金購入が記録的な水準へ
2020年4 月7日ロンドン:新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)欧州や北アメリカで広がる中で、一般投資家による金投資需要が過去にない水準となっていたことが、世界最大のオンライン地金市場を提供するブリオンボールトの最新のデータで明らかとなった。
PCサイトとスマートフォンサイトで貴金属投資を可能とするブリオンボールトは、2005年4月に設立され、今日21億ポンド(2790億円)を超える顧客の金、銀、プラチナを、顧客が選択できる5カ国の保管場所で貯蔵している。
3月に金地金現物を購入したブリオンボールトの顧客数は2月から113.9%増となっていた。これは、一ヶ月の増加率としては過去最高となる。
そのために、金を月間で購入した量が売却量を上回る顧客数と売却数が上回る顧客数のバランスを表す金投資家インデックスは、3月最も速いペースで増加し、2月の55.1から3月に65.9へと急増していた。
金投資家インデックスはその数値が50であった場合、その月の購入が売却を上回った顧客数と売却が購入を上回った顧客数が完璧に一致したこととなる。この数値は昨年6月に10年ぶりの低さの49.1まで下げ、米国国債の格下げや欧州債務危機、英国における暴動が起きていた2011年9月に71.7と最高値を付けていた。
ブリオンボールトの最高経営責任者のロバート・グリンは下記のようにコメントをしている。
「安全に貯蔵されている金地金を、小規模な地金や金貨に付けられているプレミアムを含む価格ではなく、専門市場により近い価格で、24時間オンラインで取引ができるサービスは、新たな顧客にとっては魅力的であったようだ。そこで先月は、世界金融危機、欧州債務危機以来の高い需要を記録することなった。
新型コロナウイルス感染拡大が一日も早く収束に向かうことを弊社は従業員一同心から祈っているが、この状況が継続し株価や不動産価格に影響を与える間は、金・銀・プラチナ地金への需要は増加していくであろう。
経済活動の停滞からも、一月で株価が15%下げている際に、投資家や貯蓄家が貴金属に資金を逃避することは理解できることだ。金には本質的な価値を持っていないと言う多くの人々は、歴史的に様々な年齢の様々な文化の人々が、富を蓄えるために、そして支払い能力を温存するために利用していたことを見過ごしている。現物地金は、それ自体が消失することもなく、国債や法定通貨のように意図的に作り出せるものでもない。」
この金地金購入は、3月に新規顧客によって牽引されており、先月口座を開設し金を購入した顧客数は、過去12ヶ月の平均の468.45%となっていた。これは欧州債務危機の渦中であった2011年9月以来の数値でもある。
西ロンドンのフィンテック企業であるブリオンボールトにおいては、PCサイトやAndroidやiPhone向けスマートフォンアプリを使って、専門市場が売買しているラージバーと呼ばれる形態の金地金を1グラムから購入でき、ロンドン、チューリッヒ、ニューヨーク、トロント、シンガポールの保管場所で貯蔵することができる。
つまりは、欧米の多くの国々がロックダウンで移動制限で、小規模な地金や金貨を販売する小売店を利用することができない際も、世界の地金取引の中心であるロンドンの専門市場は十分に取引が行われており、ブリオンボールトの顧客は継続してサービスを利用することができている。
しかし、金貨などを販売する小売店は、移動制限で人々が売却のために店舗を訪れたり郵送での取引ができず、在庫補給もできないために営業を続けることができなくなっている。
しかし、ブリオンボールトにおいては、3月の1日あたりの平均取引量が1000万ポンド(約15億円)を超えて、新たな月間記録となっていた。
銀投資家インデックスも3月の高い需要から、2月の54.7から大きな伸びを見せて75.1と過去最高値を付けていた。
銀の購入者数は、金とは異なり工業用途が3分の5を占める銀の価格が、1930年代の大恐慌以来の世界景気後退を見せたリーマンショック以来の速いペースで下げる中で前月比201.4%となっていた。
ブリオンボールトにおける銀の需要は、重量でも過去最高の97トン増で、その総量は930.4トンとこれまでの最高値を更新し、評価額では3億3700万ポンド(約450億円)となっていた。
金の需要は重量とすると、これまででは世界金融危機の渦中であった2009年3月に次ぐ2番目に高い月間増量が2トンと、その総量は過去最大の41.4トン、評価額を17億ポンド(約2300億円)としていた。
ディーゼル車の排ガス浄化触媒用途が主であるために、価格が先月3分の1下げて、2003年以来の低さとなっていたプラチナ需要もまた、47.4%増の1.4トンで評価額は2700万ポンド(約3億円)と過去最高となっていた。
以上
連絡先: ホワイトハウス佐藤敦子
直通電話番号: +44(0)20 8846 3804
メールアドレス:atsuko.whitehouse@bullionvault.com
ブリオンボールトの金・銀投資家インデックスについて
ブリオンボールトの金・銀投資家インデックスは、個人投資家の地金現物の投資傾向を表す、世界でも数少ない指標である。24時間取引が行われている、ブリオンボールトのオンライン市場で取引がされたデータを基に算出され、それぞれのインデックスは、月間でその地金の購入が売却を上回ったネットで購入した投資家の数と売却が購入を上回ったネットで売却をした投資家の数のバランスを表している。そして、この購入者数と売却者数が完璧に一致した際を50として表示されている。
この数値の最高値は、欧州の債務危機の最中の2011年9月に金価格がドル建てで最高値を付けていた際の71.1で、それは英国の多くの都市で暴動が起こった翌月でもあった。そして、この数値の最低値は50.5で、金価格が数年ぶりの低い値となっていた2014年から2015年の冬であった。それ以来、金・銀投資家インデックスは金・銀価格との強い負の相関性を保っており、トランプ大統領が選出されて以来21ヶ月中の18ヶ月がこの傾向となっている。
ブリオンボールト社について
ブリオンボールトは、金・銀地金現物所有サービスをオンラインで提供している世界でも有数の英国企業。2005年にサービスを開始し、現時点で8万2000人を超える175カ国のうち89%が北アメリカと西ヨーロッパに居住する顧客によって利用されている。低い費用で流動性が高く安全な貴金属専門市場にアクセスできるブリオンボールトのサービスの主な利点は下記の通り。
•オンラインとモーバイルで金・銀地金現物を24時間取引し、即座に決済。
•米国ドル・ユーロ・英国ポンド・日本円の利用が可能。
•地金現物を格安費用で、ロンドン、チューリッヒ、ニューヨーク、シンガポール、トロントで特定保管。
•日々オンライン上で、顧客所有の金・銀現物が保管されていることを証明するディリーレポートを公表。
ブリオンボールトは、2008年にロンドン貴金属市場協会(LBMA)の正会員となった。そして、2009年には、個人投資家が地金専門市場にアクセスすることを可能としたことから、英国女王賞を革新部門で受賞し、2013年4月には、過去4年間の国際取引が140%増加していることが認められ、英国女王賞の国際取引 部門で2度目の受賞をしている。また、2011年には英主要紙のサンデー・タイムズの成長のスピードと規模を測る「Fast Track (急激に成長している非上場企業100社)と Top Track(中規模非公開企業トップ250社)」の両方のカテゴリーにランクされ、そのサービスは、2014年11月に、英主要経済誌「Money Week(マネーウィーク)」の購読者によって「最良の金取引業者」に選ばれている。2017年3月には、プラチナ業界のマーケティング団体のワールド・プラチナム・インベストメント・カウンシルによってオンライン・プラチナ地金投資保管のパートナーとして選ばれる。
さらに詳細は、http://gold.bullionvault.jp