[金投資家インデックス]米大統領選への懸念が後退、金需要が減少
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投資家のBREXIT、米大統領選への懸念が後退する中、2016年の堅固な金需要が減少。
•2016年の金価格の上昇が一服する中、個人投資家の金投資傾向は先月の3年ぶりの高水準から減少。
•米国長期金利は米連邦準備理事会(FRB)が金利引き上げを延期したことから下落。
2016年10月4日ロンドン: 9月に個人投資家の金・銀投資傾向は、先月の3年ぶりの高水準から下げたことが、ブリオンボールトがまとめる最新のデータによって明らかとなった。
金投資家インデックスは、個人投資家の金の投資傾向を、それぞれの月にネットで金を購入した顧客数とネットで金を売却した顧客数のバランスから算出している。
金投資家インデックスは、8月の3年ぶりの高水準の56.0から9月には多少ながら55.0へと下げていた。
この数値が50の場合は、その月に金をネットで購入した顧客数と売却をした顧客数が完璧に一致したことを意味する。金投資家インデックスは、2011年7月に71.7と最高値を、そして2014年から2015年の冬には50.5という最低値を記録している。

世界の顧客の新規口座開設数は安定しているものの、英国がEUからの離脱を選択した国民投票後の高水準であった過去3ヶ月に比べると低く、今年5月の水準へと下げることとなった。
しかし、米国顧客による新規口座開設数は、9月に今年1月以来の低い水準となり、これは過去の12月の平均のほぼ3分の1となり、金購入者数も同様に減少していた。
ブリオンボールトのリサーチ主任エィドリアン・アッシュは、この背景を次のように分析している。
「9月は、本来は個人投資家の金購入が高まる月となっている。しかし、英国のEUからの離脱懸念(BREXITショック)からの金購入ペースを維持するのは困難であることが明らかとなった。金需要は引き続き安定的に推移しているものの、米連邦準備理事会(FRB)が金利引き上げを延期したことや、米大統領選が迫っていることは、2016年の貴金属投資への高まりをさらに強めることにはならなかった。金市場から判断すると、米国民はメディアが伝えているのとは異なり11月8日の大統領選の結果に楽天的であるようだ。」
銀投資家インデックスもまた、銀価格が2ヶ月続けて下落する中、9月に8月の3年ぶりの高い水準の57.3から52.9へと下げた。
銀価格の今年2月からの6ヶ月連続の上昇は、2006年以来の最も長い上昇期間であった。

ブリオンボールトの顧客は、9月に銀保有量を増加させ、8月から1.4%増の史上最高値の622トンとなった。これは、前年同月比16%増となる。
また、ブリオンボールトの顧客の金保有量は、前月比0.4%増で史上最高値の35.9トンと、前年同月比4%増となった。
以上
連絡先: ホワイトハウス佐藤敦子
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メールアドレス:atsuko.whitehouse@bullionvault.com
金投資家インデックスについて
ブリオンボールト社の「金・銀投資家インデックス」は、個人投資家向けオンライン金・銀現物所有サービスにおいて世界最大のブリオンボールト社が所有するデータを基に算出されている。これは、24時間運営されているブリオンボールト社の市場でユーザーによって売買された取引データである。この指標が50を超えた場合、その月の金・銀のネット購入者数がネット売却者数を上回ったこととなり、個人投資家が金・銀投資に対して強気姿勢であることを意味する。このインデックスの詳細は、ロンドン貴金属市場協会発行の雑誌「Alchemist」の2013年5月号の記事(英語)を参照。
ブリオンボールト社について
ブリオンボールトは、金・銀地金現物所有サービスをオンラインで提供している世界でも有数の英国企業であり、現時点で6万3000人を超える183ヵ国の顧客が利用している。
89%が北アメリカと西ヨーロッパに居住するブリオンボールトの顧客によって保管されている金地金の評価額は、現在約15億ドル(約1540億円相当)であり、これは、多くの中央銀行が保有する金備蓄量を上回る。それに加え、3億8700万ドル(約390億円)の顧客の銀地金を保管し、毎週平均して4500以上の顧客の注文を扱っている。
同社は10年前に企業家のポール・タスティンによって金投資家のニーズを満たすために設立され、下記サービスを提供している。
•オンラインとモーバイルで金・銀地金現物を24時間取引し、即座に決済。
•米国ドル・ユーロ・英国ポンドによる即時決済。
•地金現物を格安費用で、ロンドン、チューリッヒ、ニューヨーク、シンガポール、トロントで特定保管。
•日々オンライン上で、顧客所有の金・銀現物が保管されていることを証明するディリーレポートを公表。
ブリオンボールトは、2008年にロンドン貴金属市場協会(LBMA)の正会員となった。そして、2009年には、個人投資家が地金専門市場にアクセスすることを可能としたことから、英国女王賞を革新部門で受賞し、2013年4月には、過去4年間の国際取引が140%増加していることが認められ、英国女王賞の国際取引部門で2度目の受賞をしている。また、英主要紙のサンデー・タイムズの成長のスピードと規模を測る「Fast Track (急激に成長している非上場企業100社)と Top Track(中規模非公開企業トップ250社)」の両方のカテゴリーにランクされた4社の内の1社であり、ブリオンボールトによるサービスは、2014年11月に、英主要経済誌「Money Week(マネーウィーク)」の購読者によって「最良の金取引業者」に選ばれている。2016年には、ワールド・プラチナ・インベストメント・カウンシルのパートナーとして、プラチナ地金の取引を現金・銀投資サービスに追加、提供する予定。
さらに詳細は、http://gold.bullionvault.jp