インドが輸入規制を強化
金地金の輸入の20%が輸出されなければならないという新たな規制がインドの金業界に与える影響はどのようなものだろうか。
世界第一の金の消費国であるインドは、金地金の輸入の規制を強化することを昨日発表した。それは、すべての関連銀行や機関に対し、輸入する金の少なくとも20%を輸出に振り向け、国内では宝飾品業者に対してのみ流通させるよう求めるというもの。
「この(新たな規制)は、私達の生活を困窮させるだろう」と4万の会員を持つ全インド宝石宝飾貿易協会の代表であるHaresh Soni氏のコメントがロイター通信で取り上げられている。
「(これにより)すでに現行の規制で厳しくなっている供給が更に不足しするだろう。」とANZ BankのアナリストであるVictor Thianpiriyaはブルームバーグに述べている。
そして、金輸入量を減少させることを「政府は狙っているのだ。」と追け加えた上で、「(しかしこの規制により)密輸の増加と、輸入費用の増加が予想される」と語っている。
金市場開発団体のワールド・ゴールド・カウンシルによると、インドは2012年に860トンの金を輸入している。そして同年の国内の産出量は10トンに満たないものの、国内のリサイクル量は117トンとなっている。
経常赤字を改善するために、インド政府はこの国の金需要の高さに注目し、2012年初頭よりすでに3度、輸入関税を引き上げている。
2013年に輸入関税は8%へと引き上げられたものの、その需要を減らすことは無かった。インド政府の会計年度が始まった2ヶ月は、金輸入の月額平均は152トンとなっており、2012年の月額平均の70トンを大きく上回ってる。
また、輸出目的でない限り、代金後払いの金の輸入を制限したことで、正式な輸入量が減ったことから、密輸量は増えていることがレポートされている。
「国内で使う金が不足することは無いだろうが、価格への影響は出るだろう。」宝飾輸出推進カウンシルの代表のVipul Shah氏は新たな規制に関してThe Indian Expresaにコメントしている。
インドは、通常ヒンドゥー教の伝統で祭りや結婚式が行なわれないチャートゥマーシャ月は金の需要が下がる。先月、全インド宝石宝飾貿易協会は、65%の会員が、より高いマージンを取る宝飾品へ供給不足の金をまわすために、投資目的の金貨と金地金の販売を控えることを同意したと述べている。
本日のインドのルピーは為替市場で史上最低水準で取引が行なわれている。
資産保護のために金の購入をお考えですか。金の調査団体であり、金現物市場を開拓しているワールドゴールドカウンシル(WGC)が資本参加をし、一般投資家へそのサービスを推薦している、オンライン金取引において世界一の実績を持つブリオンボールトでは、日本のお客様に資産の地政学的分散投資を可能とするスイス、英国、米国、シンガポールでの金保管サービスを提供しています。
ブリオンボールトリサーチ部門, 24 Jul '13
オンライン金取引所有サービスを提供する会社として世界有数のブリオンボールト社のリサーチ部門は、主任エィドリアン・アッシュ、および研究員ベン・テイラー、日本市場担当ホワイトハウス佐藤敦子を含む国際市場担当者によって構成されています。