米ゴールドカントリ?での金貨秘蔵から学んだことは
自宅の庭に埋めてある金貨は、いざという時に役立つと思うかもしれません。しかし、これは自分のためなのか、それとも将来の歴史学者のためなのでしょうか。
カルフォルニアの夫婦が1000万ドル(10億2000万円相当)ほどの金貨を掘りあてました。ここで、ブリオンボールトのリサーチ主任のエィドリアン・アッシュがこのニュースを考察しています。
これらの金貨は8つの缶に入れられて、19世紀後半に、発見した夫婦の庭に埋められました。この金貨は、コインディーラーで、この金貨の売却を請け負ったDonald Kagin博士のウェブサイトで見ることができます。
Kagain氏が行った全世界向けの広報活動は効果的なもので、世界のコインコレクターは、これらの金貨に高額を支払うことでしょう。それは、90%の発掘された金貨は、インターネット通販大手アマゾンの収集品サイトで売りに出されることになっているためです。
この写真でも分かるように、金貨が入っていた缶はすっかり錆び付いて、中に入っている未だ輝いている金貨とは対照的です。金は空気や水にも反応しないために、長期の保存に適しているのです。
しかし、Kagin博士曰く「この発見で特筆すべきこと」は、「他の秘蔵された宝物とは異なり、様々な時期のもの」である点です。
実際に、秘蔵されていた金貨は、数年間かけて収集され、埋められたものであるようです。それは、異なる缶に異なる時代の金貨が入っていることからも分かります。額面では27,000ドルの19世紀後半の金貨は、それぞれの缶が一杯になったところで埋められていったようです。
そのため、これらの金貨は、ここに住んでいた人が一生をかけて蓄えていた可能性が高いものです。しかし、カリフォルニアの郊外に埋められていたこの財産は、子孫に渡されることなく、忘れられていました。
秘蔵されていた金貨や宝飾品の発見のニュースは、いつの時代も興味深いものです。それは、誰がいったい埋めたのか、なぜ埋めたのか、なぜ埋めたままにしていたのかなどとその背景へ寄せる想像は留まるこがないためです。
このような、忘れられていた宝物は、今日貯蓄をしている人々にいくつかの教訓を与えます。まず、蓄えている富がどこにあるのかを常に把握しておくと共に、家族にそのことを知らせておくべきということです。
そして、過去には英国を支配したローマ人がサクソン族の侵攻から逃れる際に秘蔵した宝物、ヨークのバイキングがアングロサクソン族の支配下に置かれた際に秘蔵した宝物などが発見されています。
このように歴史が示してきたように、経済や紛争などの危機の渦中に富と共に国外へ脱出することの困難さを考慮すると、国外に資産の一部を保有しておくことは考えるべきであるということです。少なくとも、いずれその土地に戻って掘り起こさなければならないような場所に財産を秘蔵することは、まず避けるべきだということは確かでしょう。
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エィドリアン・アッシュは、ブリオンボールトのリサーチ主任として、市場分析ページ「Gold News」を編集しています。また、Forbeなどの主要金融分析サイトへ定期的に寄稿すると共に、BBCに市場専門家として定期的に出演しています。その市場分析は、英国のファイナンシャル・タイムズ、エコノミスト、米国のCNBC、Bloomberg、ドイツのDer Stern、FT Deutshland、イタリアのIl Sole 24 Ore、日本では日経新聞などの主要メディアでも頻繁に引用されています。
弊社現職に至る前には、一般投資家へ金融投資アドバイスを提供するロンドンでも有数な出版会社「Fleet Street Publication」の編集者を務め、2003年から2008年までは、英国の主要経済雑誌「The Daily Reckoning]のシティ・コレスポンダントを務めていました。