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金価格暴落後、金現物の需要が急増

先週の金価格の暴落を受けて、金現物の需要が世界各国で高まっている。

米国造幣局が製造するアメリカンイーグル金貨の最も小さいサイズ(10分の1オンス)の金貨の在庫は底をつき、販売を停止した。これは、前期同期比で2倍の需要となったことから。イーグル金貨全体の4月の販売量は前月比3倍で、月間ベースでは2009年12月以来最大となる見通し。

英造幣局も販売量が今月3倍になっている。

スイスの大手銀行UBSによると、インドへの輸出が過去5年間で最も高くなっているとのこと。また、スタンダードチャータート銀行においてもインドへの輸出が20%増となっていることをブルームバーグが伝えている。

「人々は7月まで続く結婚シーズンのために買いだめている。」とインドのビジネススタンダード紙がムンバイ宝飾協会の副会長のKumar Jain氏は述べている。そして、4月の金の輸入総量は3月の倍の70トンとなることを予想している。

世界一の金消費国のインドの金の国内産出量はゼロであり、近年の金輸入増加により貿易収支が悪化していることから、インド当局は昨年から金の輸入関税を引き上げるなどの様々な方法でその輸入量を減少させる方策を導入している。

インドにおける金地金の世界の卸売り価格(通常はロンドン受け渡し価格)とインド国内価格の差であるプレミアムは10ドルと、過去2年で最も高くなっていることがムンバイのレポーターによって伝えられている。

また、香港のプレミアムは、トロイオンスあたり3ドルと、世界第二の消費国の中国への輸出が急増する中、過去18ヶ月で最も高くなったことが伝えられている。

「昨日(25日)の上海黄金交易所(SGE)の99.99%のゴールド現物のコントラクトは一時60ドルものプレミアムになっていました。」とスタンダードバンク東京支店長の池水雄一氏がブルースレポートで伝えている。

先の二国に挟まれるシンガポールにおいては、そのプレミアムが3ドルと過去5年間で最も高くなっている。これは、インドとインドネシアへの輸出増から。

インドへの金輸出の中継点であり、中東の金融センターであるドバイにおいては、金価格暴落からその需要が4倍となっているとのこと。

日本における金現物の需要増もレポートされており、貴金属大手の田中貴金属グループの東京銀座の販売転移は、暴落後3日間で通常の3倍の約千人が訪れたこと。また、三菱UFJ信託銀行が提供し手いる、金ETFの「金の果実」の売買が急増し、その売買代金は50億円を超えたことを日経新聞が伝えている。

金ETFの世界最大銘柄のSPDRゴールドシェアは残高を年初から15%減少させているが、日本国産金ETF「金の果実」は個人投資家が多く売買することから、その流出は限られているとのこと。

また、日本最大のオンラインブローカーであるドット・コモディティも、金現物取引量が、金価格が暴落した先々週火曜日は前日の4倍と急増したことをプレスリリースで発表している。

金現物をオンラインで提供する世界最大手のブリオンボールトの取引量は、金価格が暴落した月曜日には、2011年9月以来の最大のもので、通常の6倍となった。

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ブリオンボールトリサーチ部門, 26 Apr '13
オンライン金取引所有サービスを提供する会社として世界有数のブリオンボールト社のリサーチ部門は、主任エィドリアン・アッシュ、および研究員ベン・テイラー、日本市場担当ホワイトハウス佐藤敦子を含む国際市場担当者によって構成されています。

ブリオンボールト

プロフィール

ブリオンボールト

BullionVault

英国最大手のオンライン金地金取引サービス提供。英国女王賞を2009年に革新部門、2013年に国際取引部門で受賞。7万人を超える顧客の約38.7トンの金地金を保管。 ロンドン貴金属市場協会の正会員。ワールド ゴールド カウンシルの関連会社とロスチャイルドファンドが資本参加。

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