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政治と金融市場のストレスに対する英国とイタリアの個人投資家に牽引されて新たな金購入需要が増加

2022年10月4日ロンドン - 9月の政治と金融市場の混乱は、欧米の個人投資家の金と銀の需要の回復に拍車をかけ、二桁のインフレによる可処分所得減少の中で、英国とイタリアが牽引して新規顧客数が急増したことが、世界有数のオンライン貴金属投資プラットフォームを提供するブリオンボールトの新たなデータで明らかとなった。

ブリオンボールトは9月末の段階で、34億ドル(4930億円)相当の金、銀、プラチナ、パラジウムを9割が欧米在住である10万人を超える顧客のために保管している。

地金現物を購入する目的で口座を開設して資金を入金した新規顧客数は、9月には全世界で過去12ヶ月の平均から23.7%増加し、8月の1年ぶりの低さから、ロシア・ウクライナ侵攻危機の最中の3月以来の高い水準に達していた。

この新規顧客数は、過去12ヶ月平均から最大の伸び幅を記録した英国は56.6%増で、イタリアも41.6%増加していた。

これは、9月最終週にクワシー・クワーテング新財務大臣が財源無き減税およびエネルギー法案を含む小型補正予算を発表し、国や家庭の借入コストが急騰したために、英国ポンドは対ドルで史上最安値をつけたことが背景となっていた。

一方、イタリアにおいては極右政党である「イタリアの同胞(FDI)」が率いる右派連合が同国の総選挙で勝利し、イタリア国債利回りが他のユーロ圏の国債と比べて急騰し、イタリア株価が2年ぶりの安値に近い水準まで下落していたことも要因となっていた。

ブリオンボールトのリサーチディレクターであるエイドリアン・アッシュは、このデータについて次のようにコメントしている。

「地金現物への新たな興味は、英国とイタリアの政治と金融市場のストレスが大きくなっていた国の個人投資家に牽引されていた。金は世界的な金利の上昇や歴史的なドル高の影響を受けないわけではないものの、2022年に株式、債券、暗号通貨を上回るパフォーマンスを見せ続けている。個人投資家は、ボラティリティーの高さからも利益確定を行っていたものの、究極の安全資産としての金の魅力が生活費高による可処分所得減少の中でも新規顧客を引き付けている。」

ドル建て金価格は9月に4.7%下げて、トロイオンスあたり1683ドルと過去30ヶ月で最も低い月平均を記録していた。

ユーロ建て金価格も下落し、2.3%安のトロイオンスあたり1702ユーロと、春先にロシアがウクライナに侵攻した際に記録した2月以来の低い月間平均値を記録していた。

一方英国ポンド建て金価格においては、月間平均金価格は1.1%上昇して2022年の最高値を更新し、一時は英国ポンドが急落したことで金現物市場のポンド建て価格の史上最高値である1580ポンドをつけたことからも、2020年8月の月間最高値1500ポンドへ1%以内の高い水準へと上昇していた。



9月にブリオンボールトで金地金を購入した人の数は、8月の数値から37.5%増で、売却した人の数は20.0%増となっていた。

その結果、金投資家インデックスは1.9ポイント上昇し55.9となり、13ヶ月ぶりの高水準となった7月から下げた8月の下げ幅の7割を取り戻していた。

この数値は、月間に売却を上回る購入をしたネット購入者数が購入を上回る売却をしたネット売却者数と完全に一致する場合に50.0となる。2020年3月にコロナ危機が発生した際は、65.9と高値を付けていた。

金需要も重量ベースにおいて前月比増加し、ロンドン、ニューヨーク、シンガポール、トロント、チューリッヒから顧客が選択した保管場所で保険をかけて貯蔵されている金地金の総量が50キログラム増加し、3ヶ月連続で月間で増加して47.8トンと、多くの中央銀行の金準備を上回る量となっていた。

金と同様に銀の需要も、9月には重量ベースで増加して8.0トン増で、2ヶ月連続の増加で1261トンという史上最高値を記録していた。



ブリオンボールトの銀地金購入者数は、8月に比べ4.5%増加したものの、売却者数は45.6%増加し、この6年間で最も急激なペースでの増加となっていた。

そのために、銀投資家インデクスは0.9ポイント下げて、3月以来の低値の53.0となっていた。これは、ウクライナ危機の勃発で価格が25ドルを超えて上昇し、利益確定売りの急増で顧客の保有量が重量ベースで11ヶ月ぶりの低水準となった3月以来の低水準となる。

9月の銀価格は米ドル建てで前月比4.6%下落したが、月末価格比では6.0%上昇し、月末にトロイオンスあたり2ドル下落していた8月の下げ幅のほぼ半分を取り戻していた。

10月に入り、銀価格はさらに1.50ドル上昇し、7週間ぶりの高値となるトロイオンスあたり20.50ドルに達していた。

エイドリアン・アッシュは次のようにコメントしている。

「銀価格のボラティリティは金価格を遥かに上回るもので、より工業用途の需要が高い貴金属であることからも、下げで買い、高値で売るという売り買い双方で活発な取引をする顧客による多くの取引が行われている。」

連絡先: ホワイトハウス佐藤敦子 
直通電話番号: +44(0)20 8846 3804  
メールアドレス:atsuko.whitehouse@bullionvault.com


ブリオンボールトの金・銀投資家インデックスについて
ブリオンボールトの金・銀投資家インデックスは、個人投資家の地金現物の投資傾向を表す、世界でも数少ない指標である。24時間取引が行われている、ブリオンボールトのオンライン市場で取引がされたデータを基に算出され、それぞれのインデックスは、月間でその地金の購入が売却を上回ったネットで購入した投資家の数と売却が購入を上回ったネットで売却をした投資家の数のバランスを表している。そして、この購入者数と売却者数が完璧に一致した際を50として表示されている。
ブリオンボールトが発表するデータは、他の金銀地金市場のデータを補完し、世界最大の個人投資家へ行ったアンケート等の「意図」ではなく、実際に取引されたデータを基に算出されている。詳しくは、ロンドン貴金属市場協会(LBMA)のAlchemist誌の2013年の記事をご覧ください。
ブリオンボールト社について
ブリオンボールトは、金・銀・プラチナ・パラジウム地金現物所有サービスをオンラインで提供している世界でも有数の英国企業。2005年にサービスを開始し、現段階で10万人を超える個人投資家が34億ドル(4930億円)相当の地金を保管し、専門市場の取引料率の低さと、流動性の高さ、そして厳重なセキュリティーという恩恵を受けている。また、ブリオンボールトのサービスは自己投資型個人年金の英国のSIPPや米国のIRA口座、信託口座、企業やチャリティー団体が現物金地金を保有するためにも使われている。
ブリオンボールトは、下記サービスを提供している。

•    オンラインとモーバイルで金・銀地金現物を24時間取引し、即座に決済。
•    米国ドル・ユーロ・英国ポンド・日本円の利用が可能。
•    地金現物を格安費用で、ロンドン、チューリッヒ、ニューヨーク、シンガポール、トロントで特定保管。
•    日々オンライン上で、顧客所有の金・銀現物が保管されていることを証明するディリーレポートを公表。

ブリオンボールトは、2008年にロンドン貴金属市場協会(LBMA)の正会員となった。そして2009年には、個人投資家が地金専門市場にアクセスすることを可能としたことから、英国女王賞を革新部門で受賞し、2013年4月には、過去4年間の国際取引が140%増加していることが認められ、英国女王賞の国際取引 部門で2度目の受賞をしている。また、2011年には英主要紙のサンデー・タイムズの成長のスピードと規模を測る「Fast Track 100 (急激に成長している非上場企業100社)と Top Track 250(中規模非公開企業トップ250社)」の両方のカテゴリーにランクされた4つの企業の1社となった。2017年3月には、プラチナ業界のマーケティング団体のワールド・プラチナム・インベストメント・カウンシルによってオンライン・プラチナ地金投資保管のパートナーとして選ばれる。ブリオンボールトは、2022年5月から10月にかけて大英図書館で開催されている「Gold」展のスポンサーとなっている。
さらに詳細は、http://gold.bullionvault.jp

ブリオンボールト

プロフィール

ブリオンボールト

BullionVault

英国最大手のオンライン金地金取引サービス提供。英国女王賞を2009年に革新部門、2013年に国際取引部門で受賞。7万人を超える顧客の約38.7トンの金地金を保管。 ロンドン貴金属市場協会の正会員。ワールド ゴールド カウンシルの関連会社とロスチャイルドファンドが資本参加。

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