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四半期平均金価格が史上最高値を記録する中で、 金投資需要は2年ぶりの高さへ上昇

2023年7月4日ロンドン - ブリオンボールトにおける金投資需要は、貴金属価格が再び記録的な上昇を見せる中で、2年ぶりの高水準に達していた。

世界最大のオンライン貴金属現物市場と保管サービスを提供し、現在世界の10万人以上の顧客が保有する39億ドル(5,710億円)の現物金地金を保管しているブリオンボールトにおいて、第2四半期に年初の利益確定の売却分をほぼ取り戻す、2021年第2四半期以来の最も高い四半期の需要が記録していた。

一方金価格は、今年4月から6月にかけてトロイオンスあたり平均1975ドル(gあたり8688円)と、すべての主要通貨で第2四半期平均価格として最高値を記録していた。

昨年の金価格は、トロイオンスあたり1800ドルと年間平均最高値をつけ、3月には1980ドルと四半期末の新高値、4月には新たな月間平均価格の高値、5月には2080ドルと現物価格の日中の最高値を記録していた。

「金利の上昇は、2023年下半期における金価格の記録的な上昇に対するネガティブ要素となるかもしれない。しかし、1980年代初頭以来の急激な金利上昇に対して金価格が打ち勝ってきた要因は、いまだ解決されていない。

それは、地政学リスク、高インフレ、そして金融市場の不確実性であり、これらが金価格の下支えとなっており、欧米の中央銀行が遅れを取ったことで行き過ぎた政策を導入し、景気後退を引き起こすリスクがあることからも、金価格のサポートは更に強まっている。」



月次ベースでは、6月の平均金価格はドル建てで5月から2.4%下落し、昨年9月以来の大幅な下げとなった。

しかし、これは月間金価格が3ヶ月ぶりの安値となるトロイオンスあたり1942ドル(gあたり8818円)まで下げたに過ぎず、4月の記録的な高値を60ドル下回っていたのみであった。

そのような中、個人投資家の反応は、金価格が2年半ぶりの安値まで下落した10月以来最も強く、金投資家インデックスは1.8ポイント上昇し、8ヶ月ぶりの高水準となる56.2となっていた。

この指数は、月間の購入者数と売却者数のバランスを表すもので、その月に金の保有を開始または追加した顧客数が、その月に購入量を上回る売却をした顧客数と完全に一致する場合50.0となり、金投資家インデックスは、2020年3月にコロナ危機が発生した際に65.9という10年ぶりの高値を記録し、今年1月には50.6という4年半ぶりの低水準まで下落していた。

4月から6月までの第2四半期の金投資需要は総計で500キロ以上と、2021年第2四半期以来最も多く、ブリオンボールトの顧客の金地金保有量は48.2トンで評価額は29億ドル(4280億円)を上回り、新たな記録となっていた。

「第2四半期に金の需要は価格の上昇と共に増加していたものの、新規顧客数は3月の米国におけ地域銀行破綻による銀行危機時に急増して以来下げ、既存の顧客による購入が主要となっていた。

6月は通常、貴金属投資への新たな関心が減少する月であるものの、先月は、世界金融危機後、金と銀が深い弱気相場に陥っていた2014年4月以来、最も少ない新規顧客数となっていた。

銀行貯蓄の利息が上昇し続ける中、投資家は、新たな危機が再び金融システムの保険としての金の価値にスポットライトを当てるまで、金への投資を選択することを躊躇することになるようだ。しかし、新たな危機が起こる前に金を購入することは、もちろんより良い選択ではあるだろう。」

新規顧客の数は、先月5月からほぼ3割減で、ブリオンボールトでは全体で32.8%減少し、米国では59.7%減、フランスは58.1%減と、この両国が牽引し、英国は比較的堅調で19.7%減となっていた。

この間、ドイツが前月比8.7%減と減少率を低い水準で維持していたものの、2023年前半期には、過去10年間の驚異的な水準からは大きく減少していた。これは、ユーロ建て金価格の記録的な高騰が既存の金地金所有者に利益確定の売却を促したこと、そして銀行預金の利息上昇が背景となっている。



金とは異なり、6月に月間平均銀価格は2.8%下落し、3ヶ月ぶりの安値のトロイオンスあたり23.41ドル(gあたり106円)まで下落したことで、ブリオンボールトにおける銀購入者数は減少していたものの、売却者数がより急減したことで、銀投資家インデックスは5月の3ヶ月ぶりの高水準から0.1ポイント低い52.6のみと下げ幅は限られていた。

また、第2四半期においては、金とは対照的に、投資家は11.8トン売却し、2022年第1四半期以来の大規模な売却量となっていた。

そのような中、月次ベースにおいては、より工業的に有用な貴金属である銀の顧客保有総量は、6月末に1,251トンで9億300万ドル(1300億円)相当と、5月の11ヶ月ぶりの低水準から10トン戻していた。

エイドリアン・アッシュは、この状況を次のように解説している。

「銀は、2023年に入ってからの急騰のおかげで、アクティブなトレーダーの間で金よりも多くの利益確定の売却が行われている。銀は、太陽光発電に代表されるグリーン・エネルギー技術に利用されつつあるが、銀の長期的なパフォーマンス低下と、金融システムの保険としては金が好まれることからも、この需要がより少ない銀の全体需要は頭打ちとなっているようだ。」

以上
連絡先: ホワイトハウス佐藤敦子 
直通電話番号: +44(0)20 8846 3804  
メールアドレス:atsuko.whitehouse@bullionvault.com

ブリオンボールトの金・銀投資家インデックスについて
ブリオンボールトの金・銀投資家インデックスは、個人投資家の地金現物の投資傾向を表す、世界でも数少ない指標である。24時間取引が行われている、ブリオンボールトのオンライン市場で取引がされたデータを基に算出され、それぞれのインデックスは、月間でその地金の購入が売却を上回ったネットで購入した投資家の数と売却が購入を上回ったネットで売却をした投資家の数のバランスを表している。そして、この購入者数と売却者数が完璧に一致した際を50として表示されている。
ブリオンボールトが発表するデータは、他の金銀地金市場のデータを補完し、世界最大の個人投資家へ行ったアンケート等の「意図」ではなく、実際に取引されたデータを基に算出されている。詳しくは、ロンドン貴金属市場協会(LBMA)のAlchemist誌の2013年の記事をご覧ください。
ブリオンボールト社について
ブリオンボールトは、金・銀・プラチナ・パラジウム地金現物所有サービスをオンラインで提供している世界でも有数の英国企業。2005年にサービスを開始し、現段階で10万人を超える個人投資家が39億ドル(5710億円)相当の地金を保管し、専門市場の取引料率の低さと、流動性の高さ、そして厳重なセキュリティーという恩恵を受けている。また、ブリオンボールトのサービスは自己投資型個人年金の英国のSIPPや米国のIRA口座、信託口座、企業やチャリティー団体が現物金地金を保有するためにも使われている。
ブリオンボールトは、下記サービスを提供している。

•    オンラインとモーバイルで金・銀地金現物を24時間取引し、即座に決済。
•    米国ドル・ユーロ・英国ポンド・日本円の利用が可能。
•    地金現物を格安費用で、ロンドン、チューリッヒ、ニューヨーク、シンガポール、トロントで特定保管。
•    日々オンライン上で、顧客所有の金・銀現物が保管されていることを証明するディリーレポートを公表。

ブリオンボールトは、2008年にロンドン貴金属市場協会(LBMA)の正会員となった。そして2009年には、個人投資家が地金専門市場にアクセスすることを可能としたことから、英国女王賞を革新部門で受賞し、2013年4月には、過去4年間の国際取引が140%増加していることが認められ、英国女王賞の国際取引 部門で2度目の受賞をしている。また、2011年には英主要紙のサンデー・タイムズの成長のスピードと規模を測る「Fast Track 100 (急激に成長している非上場企業100社)と Top Track 250(中規模非公開企業トップ250社)」の両方のカテゴリーにランクされた4つの企業の1社となった。2017年3月には、プラチナ業界のマーケティング団体のワールド・プラチナム・インベストメント・カウンシルによってオンライン・プラチナ地金投資保管のパートナーとして選ばれる。ブリオンボールトは、2022年5月から10月にかけて大英図書館で開催されている「Gold」展のスポンサーとなっている。
さらに詳細は、http://gold.bullionvault.jp

ブリオンボールト

プロフィール

ブリオンボールト

BullionVault

英国最大手のオンライン金地金取引サービス提供。英国女王賞を2009年に革新部門、2013年に国際取引部門で受賞。7万人を超える顧客の約38.7トンの金地金を保管。 ロンドン貴金属市場協会の正会員。ワールド ゴールド カウンシルの関連会社とロスチャイルドファンドが資本参加。

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