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個人投資家は金価格が下げを削る中で「投資の保険」としての金所有を継続

2023年9月6日ロンドン -直近の強弱のある経済データと金利の上昇は、貴金属の需要増加を妨げ続けているものの、既存の投資家は、金と銀がこの夏の価格の下げを早いペースで削る間も、金・銀地金の所有を継続していたことが、世界でも有数の貴金属のオンライン市場を提供するブリオンボールトの最新の金投資家インデックスのデータで明らかとなった。

金価格は、8月中旬にドル建てとユーロ建てでは5ヶ月ぶりの安値、英ポンド建てでは2023年の新安値をつけていた。

このボラティリティによって、地金現物への個人投資家の投資センチメントを表すブリオンボールト独自の指標である金投資家インデックスは、54.2とほぼ横ばいとなり、7月から0.1ポイント上昇し、2022年8月を0.2ポイント上回っていた。



このインデックスは、その月に売却を選択した人の数に対して、安全に保管されている金地金の保有を開始した人、または増やした人の数のバランスを算出したもので、2020年3月にコロナ危機が始まった時に、65.9でピークに達していた。50.0を上回ると、その月の月間で購入を上回る売却をしたネットの売却者数よりも売却を上回る購入をしたネットの購入者数が多いことを示唆している。

ブリオンボールトのリサーチディレクターであるエィドリアン・アッシュは、この数値について次のようにコメントしている。

「金価格の高騰と金利の上昇は、新規の買い手を減少させる一方で、既存の投資家には利益確定の機会を提供し続けている。しかし、この売却は依然として少なく、金地金所有者は、混迷する経済見通しと中国の不動産不況が世界の金融市場に与える脅威を考慮し、投資保険として貴金属の保有を継続している。」

今週に入り月曜日と火曜日二日連続で、日本円及び人民元建てで取引された金は、為替市場での日本円及び人民元の下落からも史上最高値を更新して、世界最大金消費国の中国においては、需要の堅調さが世界指標との価格の差からも示唆されていた。

8月の銀価格は金よりもボラティリティが高く、終値ベースでは0.7%上昇したものの、月間平均では2.5%下落していた。そのため、ブリオンボールトの銀投資家インデックスは1.9ポイント上昇し50.2となっていた。



重量ベースで見ると、8月のブリオンボールトの顧客の銀地金総量は1トン増加して1245トンとなっていたものの、昨年10月の史上最高値からは1.8%減少していた。銀の総量は、過去12ヶ月で6回のみ月間で増加を記録している。

これとは対照的に、ブリオンボールトの顧客が保有する金の総量は過去12ヶ月のうち10回月間で増加しており、今年の夏には3度、金総量は史上最高値を更新して、8月末にもまた48.2トンとこの記録を塗り替えていた。

この結果は、ドイツ、英国、フランスの新規投資家が夏前の水準へ戻ってきたことに牽引された新規顧客数の増加にも起因されており、この数値は、7月の9年ぶりの低い水準から27.9%増で、5月以来の高さとなっていた。これとは対照的に、米国では、10年以上前の金と銀の弱気相場以来の低水準が続いている。

エィドリアン・アッシュはこの状況について次のように述べている。

「金の安全な逃避先としての魅力が、ボラティリティが高く、産業用途の需要が多い銀に勝っている一方で、明確な脅威や危機がないため、売却を超える購入量は依然として低調となっている。金融市場が中国の不動産不況の世界経済への波及や、金利上昇が欧米の経済成長に与える影響を懸念し始めれば、それも変わるだろう。」

以上
連絡先: ホワイトハウス佐藤敦子 
直通電話番号: +44(0)20 8846 3804  
メールアドレス:atsuko.whitehouse@bullionvault.com

ブリオンボールトの金・銀投資家インデックスについて
ブリオンボールトの金・銀投資家インデックスは、個人投資家の地金現物の投資傾向を表す、世界でも数少ない指標である。24時間取引が行われている、ブリオンボールトのオンライン市場で取引がされたデータを基に算出され、それぞれのインデックスは、月間でその地金の購入が売却を上回ったネットで購入した投資家の数と売却が購入を上回ったネットで売却をした投資家の数のバランスを表している。そして、この購入者数と売却者数が完璧に一致した際を50として表示されている。
ブリオンボールトが発表するデータは、他の金銀地金市場のデータを補完し、世界最大の個人投資家へ行ったアンケート等の「意図」ではなく、実際に取引されたデータを基に算出されている。詳しくは、ロンドン貴金属市場協会(LBMA)のAlchemist誌の2013年の記事をご覧ください。
ブリオンボールト社について
ブリオンボールトは、金・銀・プラチナ・パラジウム地金現物所有サービスをオンラインで提供している世界でも有数の英国企業。2005年にサービスを開始し、現段階で10万人を超える個人投資家が40億ドル(5960億円)相当の地金を保管し、専門市場の取引料率の低さと、流動性の高さ、そして厳重なセキュリティーという恩恵を受けている。また、ブリオンボールトのサービスは自己投資型個人年金の英国のSIPPや米国のIRA口座、信託口座、企業やチャリティー団体が現物金地金を保有するためにも使われている。
ブリオンボールトは、下記サービスを提供している。
•    オンラインとモーバイルで金・銀地金現物を24時間取引し、即座に決済。
•    米国ドル・ユーロ・英国ポンド・日本円の利用が可能。
•    地金現物を格安費用で、ロンドン、チューリッヒ、ニューヨーク、シンガポール、トロントで特定保管。
•    日々オンライン上で、顧客所有の金・銀現物が保管されていることを証明するディリーレポートを公表。
ブリオンボールトは、2008年にロンドン貴金属市場協会(LBMA)の正会員となった。そして2009年には、個人投資家が地金専門市場にアクセスすることを可能としたことから、英国女王賞を革新部門で受賞し、2013年4月には、過去4年間の国際取引が140%増加していることが認められ、英国女王賞の国際取引 部門で2度目の受賞をしている。また、2011年には英主要紙のサンデー・タイムズの成長のスピードと規模を測る「Fast Track 100 (急激に成長している非上場企業100社)と Top Track 250(中規模非公開企業トップ250社)」の両方のカテゴリーにランクされた4つの企業の1社となった。2017年3月には、プラチナ業界のマーケティング団体のワールド・プラチナム・インベストメント・カウンシルによってオンライン・プラチナ地金投資保管のパートナーとして選ばれる。ブリオンボールトは、2022年5月から10月にかけて大英図書館で開催されている「Gold」展のスポンサーとなっている。
さらに詳細は、http://gold.bullionvault.jp。

ブリオンボールト

プロフィール

ブリオンボールト

BullionVault

英国最大手のオンライン金地金取引サービス提供。英国女王賞を2009年に革新部門、2013年に国際取引部門で受賞。7万人を超える顧客の約38.7トンの金地金を保管。 ロンドン貴金属市場協会の正会員。ワールド ゴールド カウンシルの関連会社とロスチャイルドファンドが資本参加。

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