金が記録的な急騰を止めて下げる中、投資家による14か月に及ぶ利益確定の売却が一服する
2024年12月6日ロンドン - 6月以来となる金の月間価格の下落により、欧米の投資家は11月に、売却した金地金を上回る金地金を購入し、ブリオンボールトにおける14ヶ月に渡る、ネットの利益確定売却傾向を止めることとなった。
世界有数の個人投資家向け貴金属市場をオンラインで提供するブリオンボールトは、現在世界175カ国の11万人以上の顧客が保有する50億ドル(7940億円)の金、銀、プラチナ、パラジウムを保管している。そして、この顧客は9割が北米と西欧に居住している。
金地金がこの秋につけた史上最高値から若干下げる中、11月に新規顧客数は堅調に推移し、過去12ヶ月間の平均を59.5%上回っていた。
全体では、過去約2年半で最も多くの人々がブリオンボールトで金地金を購入していた。そこで、ブリオンボールトの顧客が実際に取引した金地金のデータから算出された、独自の指標である金投資家インデックスは、2023年6月以来の最高値へ上昇していた。
「米国の選挙の結果が出た今、2025年の投資リスクは、為替市場のボラティリティを筆頭に、より明確になってきている。金の直近の史上最高値からの下げは、買い手となる人々にポジションを構築し始めるチャンスを与えている。これは、長期保有者による継続的な利益確定の売却を相殺している。」
11月は、2022年7月以降で最も多くの人々が金の購入を選択した月となっていた。この数値は10月から8.2%上昇し、売却者数は14.8%減少し、過去3ヶ月で最も少なくなったのとは対照的であった。
その結果、2009年10月以来、毎月ブリオンボールトにおける購入者数と売却者数のバランスを記録している金投資家インデックスは、17ヶ月ぶりの高水準となる55.1となり、前月比1.5ポイント上昇していた。
50.0を超える数値は、その月の購入者数が売却者数よりも多いことを示している。金投資家インデックスは、2020年3月にコロナ危機が発生した際に65.9という10年来のピークを記録し、今年3月に記録的な利益確定売りが出たことから、47.5という過去最低を記録していた。
11月の米国の選挙後の為替市場でのドルの急騰は、金を10月の新記録から3.0%押し下げることとなった。しかし、ユーロ建て金相場は0.2%の下げにとどまり、英国ポンド建ては1.6%の下げに過ぎなかった。(日本円建てでは4.7%の下げ。)
ブリオンボールトの新規顧客数は、10月の55ヶ月ぶりの高水準から13.5%減少していたものの、英国、フランス、オランダの継続的な堅調さに牽引され、12ヶ月平均を59.5%上回っていた。
それに対し、米国の新規顧客数は、10月の数字から20.0%減少し、12ヶ月平均を18.2%上回ったのみとなっていた。
重量ベースで見ると、ブリオンボールトの顧客の月間ネット購入量は、わずか17.5キログラムであったものの、15ヶ月ぶりに売却を上回る購入となっていた。その結果、ロンドン、ニューヨーク、シンガポール、トロント、チューリッヒから選択した場所で、安全に保険が掛けられて保管されている顧客の金地金保有量は、44.2トンで37億ドル(5870億円)相当となっていた。
これは、顧客の金保有量が今年に入って5.9%減少したことを意味する一方で、ドル建てでは21.0%(日本円建てにおいては28.1%)増加したことを意味していた。
また、銀投資においては銀価格が下落したことで購入者数は3.3%増加し、2022年7月(銀が19.08ドルで取引された時)以来の多さとなった一方で、売却者数は36.8%減少し、6月以来の急落で3ヶ月ぶりの低水準となっていた。
そこで、銀投資家インデックスは21か月ぶりの高さの54.0と、10月から3.0ポイント上昇していた。この間、銀価格はドル建てで8.6%下落(ポンド建てでは6.6%下落、ユーロ建てでは5.9%下落)し、昨年2月以来の急落となっていた。
重量ベースでは、ブリオンボールトの顧客の銀地金のネットの月間購入量は8.0トンとなり、1月以降で最も多くの銀地金の増加量となっていた。これは、過去2か月のネット売却量の28.0%となり、顧客が保有する銀地金総量は1154トンで評価額は11億ドル(1746億円相当)となっていた。
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連絡先: ホワイトハウス佐藤敦子
直通電話番号: +44(0)20 8846 3804
メールアドレス:atsuko.whitehouse@bullionvault.com
ブリオンボールトの金・銀投資家インデックスについて
ブリオンボールトの金・銀投資家インデックスは、個人投資家の地金現物の投資傾向を表す、世界でも数少ない指標である。24時間取引が行われている、ブリオンボールトのオンライン市場で取引がされたデータを基に算出され、それぞれのインデックスは、月間でその地金の購入が売却を上回ったネットで購入した投資家の数と売却が購入を上回ったネットで売却をした投資家の数のバランスを表している。そして、この購入者数と売却者数が完璧に一致した際を50として表示されている。
ブリオンボールトが発表するデータは、他の金銀地金市場のデータを補完し、世界最大の個人投資家へ行ったアンケート等の「意図」ではなく、実際に取引されたデータを基に算出されている。詳しくは、ロンドン貴金属市場協会(LBMA)のAlchemist誌の2013年の記事をご覧ください。
ブリオンボールト社について
ブリオンボールトは、金・銀・プラチナ・パラジウム地金現物所有サービスをオンラインで提供している世界でも有数の英国企業。2005年にサービスを開始し、現段階で175か国からの11万人を超える個人投資家が52億ドル(7940億円)相当の地金を保管し、専門市場の取引料率の低さと、流動性の高さ、そして厳重なセキュリティーという恩恵を受けている。また、ブリオンボールトのサービスは自己投資型個人年金の英国のSIPPや米国のIRA口座、信託口座、企業やチャリティー団体が現物金地金を保有するためにも使われている。
ブリオンボールトは、下記サービスを提供している。
• オンラインとモーバイルで金・銀地金現物を24時間取引し、即座に決済。
• 米国ドル・ユーロ・英国ポンド・日本円の利用が可能。
• 地金現物を格安費用で、ロンドン、チューリッヒ、ニューヨーク、シンガポール、トロントで特定保管。
• 日々オンライン上で、顧客所有の金・銀現物が保管されていることを証明するディリーレポートを公表。
ブリオンボールトは、2008年にロンドン貴金属市場協会(LBMA)の正会員となった。そして2009年には、個人投資家が地金専門市場にアクセスすることを可能としたことから、英国女王賞を革新部門で受賞し、2013年4月には、過去4年間の国際取引が140%増加していることが認められ、英国女王賞の国際取引 部門で2度目の受賞をしている。また、2011年には英主要紙のサンデー・タイムズの成長のスピードと規模を測る「Fast Track 100 (急激に成長している非上場企業100社)と Top Track 250(中規模非公開企業トップ250社)」の両方のカテゴリーにランクされた4つの企業の1社となった。2017年3月には、プラチナ業界のマーケティング団体のワールド・プラチナム・インベストメント・カウンシルによってオンライン・プラチナ地金投資保管のパートナーとして選ばれる。ブリオンボールトは、2022年5月から10月にかけて大英図書館で開催されている「Gold」展のスポンサーとなっている。
さらに詳細は、http://gold.bullionvault.jp