[金投資家インデックス] 個人投資家の金投資傾向は価格上昇で下げ、弱気市場の低さへ
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個人投資家の金投資傾向は価格上昇で下げ、弱気市場の低さへ
2018年5 月10 日ロンドン: 個人投資家の金現物への興味が、弱気市場となっていた2015年末以来の水準まで、先月薄れていたことが、世界最大のオンライン貴金属取引プラットフォームを運営するブリオンボールトの最新のデータで明らかとなった。
ブリオンボールトのプラットフォームは、2005年にサービスが開始されて以来、71,500人のユーザーによって利用され、20億ドル(2,210億円)相当の顧客の金・銀・プラチナ資産を、チューリッヒ、ロンドン、ニューヨーク、トロント、シンガポールの、専門保管場所で貯蔵している。
先月はドル建て金価格が0.8%上昇していたことからも、新たに金投資を始めた顧客数と月間で購入が売却を上回ったネットの購入者数は、3月から13.5%減少していた。このネットの購入者数は、2016年1月に6年ぶりの低い水準に金価格が下げた後に上昇を始めて以来の低い数値でもある。
また、新規顧客数も3ヶ月連続で減少しており、2015年12月以来の低い水準で、過去12か月の平均と比較すると28.5%減となっていた。
さらに、インターネットの検索においても、Googleトレンドのデータによると、世界各国の「金を購入」という検索は、先月の2015年10月以来の低い水準から多少増加しているものの、引き続き興味の低さを表す数値となっていた。ちなみに、先月の数値は世界金融危機以来の低い数値でもあった。
ブリオンボールトのリサーチ・ダイレクターのエィドリアン・アッシュは、この数値の背景を次のように分析している。
「米国の大統領がツィートでハイテク株を攻撃し、中国との貿易戦争を悪化させ、シリアへの攻撃をロシアが反対をする中で先導しても、個人投資家の金現物投資への興味は、弱気市場であった頃の水準まで下げている。
金投資は、現在トランプ大統領の動きに影響を受けている。そして、これはインフレ上昇の兆候からの懸念も打ち消している。世界の株式市場が上昇することで、安全資産を購入する緊急性は下げているものの、金価格の上昇傾向は堅固なものがある。過去にこのように新規個人投資家の興味と取引量が下げていた際は、その後金価格は25%上昇している。」
4月には個人投資家の金現物投資への興味が薄れている中、ドル建て金価格が上昇していた。そこで先月のネットの金購入者数が減少していたのとは対照的に、月間の売却量が購入量を上回っていたネットの金売却者数は前月から11.4%増加していた。これは、1月以来の高い水準となる。
そのために、金投資家インデックスは、3月の53.7から52.5まで下げ、昨年8月以来の低い水準となっていた。
この数値は、金価格が記録的な高さへ上昇した2011年9月に71.7と最高値を記録し、2014年と2015年の冬に50.5の最低値を付けている。
なお、金投資家インデックスが50である場合は、その月のネットの購入者数と売却者数が完璧に一致したことを示している。
先月は保有する金地金の総量が変化した顧客数は、3月から5.9%減と3か月連続で減少していた。そして、この数値の金を保有している顧客数との割合も8.9%下げており、これは2015年12月以来の低水準となる。
そして、2018年4月もまた、金投資家インデックスが米国ドル建て金価格と逆の動きをしており、これにより過去18ヶ月中に16回、正反対の動きをしたことになる。
銀においても金同様に、ドル建て価格が0.8%上昇する中、銀購入者数は前月から21.9%下げ、昨年10月以来の低さとなり、売却者数は前月から6%上昇していた。
このために、銀投資家インデックスは、3月の53.4から51.9へと今年1月以来の低い値となっていた。
しかし、重量にすると、銀の需要は引き続き高く、ブリオンボールト顧客は12トン増加させて、713.8トンと史上最高値を記録していた。
しかし、金においては顧客の保有総量は3月の史上最高値から98キロ減少し、38.7トンとなっていた。
以上
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メールアドレス:atsuko.whitehouse@bullionvault.com
金投資家インデックスについて
ブリオンボールト社の「金・銀投資家インデックス」は、個人投資家向けオンライン金・銀現物所有サービスにおいて世界最大のブリオンボールト社が所有するデータを基に算出されている。これは、24時間運営されているブリオンボールト社の市場でユーザーによって売買された取引データである。この指標が50を超えた場合、その月の金・銀のネット購入者数がネット売却者数を上回ったこととなり、個人投資家が金・銀投資に対して強気姿勢であることを意味する。このインデックスの詳細は、ロンドン貴金属市場協会発行の雑誌「Alchemist」の2013年5月号の記事(英語)を参照。
ブリオンボールト社について
ブリオンボールトは、金・銀地金現物所有サービスをオンラインで提供している世界でも有数の英国企業であり、現時点で7万人を超える183ヵ国の顧客が、低い費用で流動性が高く安全な貴金属専門市場にアクセスできるこのサービスを利用している。
89%が北アメリカと西ヨーロッパに居住するブリオンボールトの顧客によって保管されている金地金の評価額は、現在約16億ドル(約1780億円相当)であり、これは、多くの中央銀行が保有する金備蓄量を上回る。それに加え、3億7600万ドル(約410億円相当)の顧客の銀地金を保管し、2017年3月にワールド・プラチナム・インベストメント・カウンシルと提携して提供を始めた1500万ドル(約17億円相当)の顧客のプラチナを保管している。
ブリオンボールトは、下記サービスを提供している。
•オンラインとモーバイルで金・銀地金現物を24時間取引し、即座に決済。
•米国ドル・ユーロ・英国ポンドによる即時決済。
•地金現物を格安費用で、ロンドン、チューリッヒ、ニューヨーク、シンガポール、トロントで特定保管。
•日々オンライン上で、顧客所有の金・銀現物が保管されていることを証明するディリーレポートを公表。
ブリオンボールトは、2008年にロンドン貴金属市場協会(LBMA)の正会員となった。そして、2009年には、個人投資家が地金専門市場にアクセスすることを可能としたことから、英国女王賞を革新部門で受賞し、2013年4月には、過去4年間の国際取引が140%増加していることが認められ、英国女王賞の国際取引部門で2度目の受賞をしている。また、英主要紙のサンデー・タイムズの成長のスピードと規模を測る「Fast Track (急激に成長している非上場企業100社)と Top Track(中規模非公開企業トップ250社)」の両方のカテゴリーにランクされ、そのサービスは、2014年11月に、英主要経済誌「Money Week(マネーウィーク)」の購読者によって「最良の金取引業者」に選ばれている。
さらに詳細は、http://gold.bullionvault.jp