雲を測る男/ヤン・ファーブル?金沢・21世紀美術館
キーワード銅像
金沢・21世紀美術館の屋上にあるこの像。今日の雲の大きさはどれくらい?
作品解説
本作品は、『終身犯』(1961年 米国)という映画から着想を得て制作されました。この映画は、監獄に入れられた主人公が独房で小鳥を飼い、鳥類学者となった実話に基づいています。映画の終わりで研究の自由を剥奪された主人公が、「今後は何をして過ごすのか」と問われ、「雲でも測って過ごすさ」と答えましたが、作品のタイトルはその台詞に由来しています。また、この作品は作家の身体を型どりしていますが、そこには、彼の兄の死を思い、制作されたという背景もあります。人間の生と死、そして、自然科学と「雲を測る」という詩的な行為など、様々な要素を併せ持つ作品です。
作家プロフィール
ヤン・ファーブル
1958年アントワープ(ベルギー)生まれ、同地在住。ファーブルは、美術、演劇、オペラ、パフォーマンスなど、ジャンルを横断する活動で知られています。昆虫やクモの観察から構築されたドローイング作品や動物の死骸や剥製を取り入れた彫刻作品、また、血や塩などを用いたパフォーマンスなど、生と死についての探求が一貫してファーブルの制作テーマとなっています。
※金沢21世紀美術館WEBサイトより引用
- 撮影者:GOLDNEWS
- 場所:石川・金沢市 21世紀美術館