道後温泉本館にある日本唯一の皇室専用浴室と黄金の間
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愛媛県でもっとも有名な観光地といえば「道後温泉(どうごおんせん)」。日本三古湯のひとつであるこの温泉は古くから多くの偉人にも愛されてきました。その道後温泉のシンボル的存在である「道後温泉 本館」には日本で唯一の皇室専用の浴室「又新殿(ゆうしんでん)」があります。こちらは天皇陛下だけがお使いになられた部屋 玉座の間で、全面に金箔が施され黄金の輝きをはなっています。
戦前に建築された道後温泉本館。1994年に国の重要文化財(文化施設)として指定され、2009年には経済産業省の「近代化産業遺産」に認定されています。毎日本当に多くの観光客で賑わっています。
皇室専用の浴室「又新殿(ゆうしんでん)」の拝観料は大人260円 小人130円で、専用ガイドさんの案内が付いて朝6時から21時半まで見ることができます。なお、”霊の湯”に入った方には無料で拝観が付いています。
こちらが「又新殿(ゆうしんでん)」で、手前から奥へ「前室(ぜんしつ)」「御居間(おいま)」「玉座の間(ぎょくざのま)」と続いています。写真手前の襖の絵柄は白鷺で、銀箔が施されており、現在は酸化して黒っぽい色に変色しています。
こちらのここは「御居間(おいま)」は、御入浴前にくつろいだりする場所です。
そして天皇陛下だけがお使いになられた部屋 玉座の間。こちらの天井は桐の三枚重ねで槍も通さない仕様となっています。また襖には金箔に極彩色の枝菊が描かれています。そして畳は備後表の高麗縁、建具類は全て極上の漆が用いられた輪島塗りで、部屋すべてがまさに豪華絢爛。昭和25年、全国巡幸の折に昭和天皇がお使いになられました。
浴槽は一階にあります。こちらは前室で、金色に輝く掛軸がかかっています。
そしてこちらが浴槽。御影石(みかげいし)の中でも最上とされる香川県産の庵治石(あじいし)でできてます。
実際に入るときには檜(ひのき)の板を周りにめぐらせ、お湯は写真の線が入っているあたりまで入れて、階段上の部分に腰かけて入浴されるとのこと。
そしてこちらは一度も使われたことのない畳敷きのお手洗所。ちなみに使う際には右側が前になり、着物を後ろのところにかける形となります。中には砂が敷き詰められています。
日本で唯一、ここだけしかない皇室専用浴場、道後温泉へ来られる際はお見逃しなきよう。
なお、2015年は「蜷川実花×道後温泉 道後アート2015」の一環で、道後温泉本館もこの様に鮮やかに彩られています。
▼蜷川実花×道後温泉 道後アート2015
※当該記事の写真は、撮影許可を頂いております。通常は撮影不可となっておりますのでご注意ください。
- 撮影者:GOLDNEWS
- 場所:愛媛・松山市 道後温泉