チェルノブイリ原発内を貫く「金の廊下」
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チェルノブイリ原子力発電所内には、壁面が金色に輝く「金の廊下」があることをご存知でしょうか。GOLDNEWSでは2016年10月上旬にゲンロン主催チェルノブイリダークツーリズムツアーに参加し現地を訪れ、同原発内の中心を一直線に貫いているこの「金の廊下」を撮影してきましたので、ご紹介します。
世界最大の原発事故の地としてあまりにも有名なチェルノブイリ。ウクライナの首都キエフから北へ約100Kmの距離にあり、車で2時間位かかります。
こちらが1986年に事故を起こし石棺で覆われたチェルノブイリ原子力発電所4号機と、その前に立つ両手をかたどった石のモニュメント(2006年建造)。
そしてこちらが2016年冬に完成し4号機を覆う形となる「新石棺」(高さは109メートル、幅257メートル)。
チェルノブイリ原発敷地内の平面図はこちら(ゲンロン:チェルノブイリダークツーリズムガイドより)。一番右手にある管理塔から4号機までがひとつながりとなっており、その中心を「金の廊下」が貫いています。
事前に申請した内容とパスポートを付け合わせチェックし中へ。2階に上がり更衣室で、白衣・帽子・シューズカバーを装着します。そして放射線測定ゲートを抜けた少し先からいよいよ「金の廊下」となります(すでにこの周りの壁も金色です)。
連絡通路を抜け、扉を開き一号機建屋に入ると、そこからは奥が見えないほどの長い通路で、壁面はご覧の通りゴールド一色。この金色の廊下が4号機まで800メートル近く続いています(床は事故後張り替えてあります)。ここからは写真・動画で存分にお届けします。
見学は早いスピードで進められていきます。「金の廊下」を歩く動画でそのあたりを体感くださればと(動画は少し暗目ですのでご容赦ください)。
こちらが2号機制御室の内部。こちらは事故現場である4号機制御室と同じデザインとのこと。白・灰色を基調とした無機質な空間に、所狭しとメーターやボタンが並んだ制御盤が壁面にそって設置されています。
まもなく4号機は新石棺に覆われてしまうこともあり、見学はこちらの2号機制御室まで。今後は内部への立ち入りもできなくなるという見通しのため、この「金の廊下」を実際に見ることもこれが最後かもしれません。
その前に内部の撮影をし、記録として残すことができたことは本当に嬉しい限りです。今回のダークツーリズムツアーを企画したゲンロンに深く感謝いたします。
- 撮影者:GOLDNEWS
- 場所:ウクライナ・チェルノブイリ原発