金について学ぶ

金箔


「もっとも身近に金を体感する」 


■金箔とは

金を打ち延ばして薄い箔としたもの。金はあらゆる金属のうちで最も展延性に富み、0.1μm程度の箔にまですることができます。化学的に安定で環境に対して強い金は箔に延ばし、金閣寺などにみられるように、建築物、仏像、仏壇仏具の表装材や美術工芸品としても使用、近年では、日常工芸品、食分野、美容分野、インテリア分野まで幅広く活用されています。ちなみに、日本における金箔や銀箔、洋箔、プラチナ箔など金属箔のほぼすべてが金沢で生産されています。

■金箔の種類

金箔も、合金配合率の違いや製法によってさまざまな種類に分けられます。また、その製法の違いによって「縁付」と「立切(断ち切り)」の大きく2つに分けられます。

◎縁付(えんつけ)
 手漉きの雁皮紙を約半年間の手間暇をかけて仕込んだものを箔打ち紙に用いるという、古来よりの製法でつくられる金箔です。箔打ち紙によって箔の品質が決まるともいわれ、職人は、丹精して紙を仕込みます。打ち上げられた箔は、革板の上で1枚ずつ枠をあてて裁断され、1枚ごとに和紙(間紙)に移して仕上げられます。伝統的な熟練技から生まれ、国宝の修復などに欠かせない素材です。

◎立切(たちきり)
 特殊なカーボンを塗布したグラシンを箔打紙に用いてつくられる金箔です。紙仕込みや箔打ちに手間をかける縁付に比べて、短時間で箔打ちができます。打ち上げられた箔は和紙(間紙)と交互に重ね、約500?1,000枚をまとめて縁を断ち落として仕上げられます。効率的に量産できるため、近年では主流になっています。「断ち切り」「現代箔」とも言います。

(箔座:金箔の種類より引用)
純金箔 種類 カラット 純金 純銀 純銅 純プラチナ
純金プラチナ箔 永遠色   99%     1%
  久遠色   92%     8%
純金箔 24K 24K 100%      
金箔 五毛色 23.74K 98.912% 0.495% 0.593%  
  一号色 23.44K 97.666% 1.357% 0.977%  
  二号色 23.21K 96.721% 2.602% 0.677%  
  三号色 22.99K 95.795% 3.535% 0.670%  
  四号色 22.66K 94.438% 4.901% 0.661%  
  三歩色 18.12K 75.534% 24.466%    
  定色 14.12K 58.824% 41.176%    

 

■金箔についてもっと深く知る

会社名等 内容
サイエンスチャンネル 金箔ができるまで(動画14分)
金沢市安江金箔工芸館 金沢と金箔
箔一 「知る」金箔づくり金箔製造工程
箔座 伝統金箔縁付(えんつけ)の製造工程
金沢箔技術振興研究所 金沢箔ができるまで - 金箔などの普及・進行に関わる研究所-

 

■金箔について知る、この1冊!

金箔・金沢箔を知るためのおすすめ書籍をピックアップ。興味が出てきたら気になる部分から少しづつ掘り下げて他の書籍なども読んでみましょう。


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