金について学ぶ

金地金・金貨


「金の重みを実感できる魅力」   

■実物の重みを味わえる

金と聞いて多くの人が頭に思い浮かべるのは、おそらく「金塊」「金の延べ棒」。そして、金投資の王道といえば金の現物を購入することでしょう。金地金や金貨を購入することで、実物資産としての金の価値・重みを実感できることこそが、他の金投資にはない何よりの魅力です。

金投資の極意は「現物を買って保有していることを忘れる(Buy&Forget)」こととされます。現物は短期的な値上がり益(キャピタルゲイン)を狙うものではありません。金利や配当(インカムゲイン)がつくわけではありませんが、資産の保険として、長期投資を前提に考えましょう。

「金投資の王道」

■金地金


金地金には5g、100g、500g、1Kgなどさまざまなサイズがあり、地金商、精錬会社、貴金属店、商社、商品先物会社などで購入ができ、ロンドンの国際的金市場に登録されている刻印(ブランド)のある地金であれば、世界中で通用します。購入の際には公認ブランドかどうかを確認しましょう。

右の写真の通り、金地金の表面を見ると上から、精錬業者・販売元のマーク、重量、品質(999.9)、製造番号などが刻印されています。この刻印を見れば、信頼できる会社が精錬したものかどうか、その品位はどの程度などかということかが判断できます。

また金地金の購入で念頭におきたいのは、バーチャージといわれる手数料。500g未満の地金には購入時にこのバーチャーチがかかり、この金額は取り扱い会社によって異なります。また小売価格と買取価格との間にはスプレッド(値差)があり、こちらも取り扱い会社によって異なり、地金での売却益を得るためには、このスプレッドとバーチャージを上回る値上がりが条件となります。勿論、スプレッドが狭く、バーチャージが安いほど効率はいい。

■主要取り扱い業者と購入時のバーチャージ(円・税込み)

主要な販売業者におけるサイズ別のバーチャージ一覧表です。投資効率を重視するのであれば、バーチャージが不要な500g以上が有利ですが、購入には200万円以上(2013年4月現在)の予算が必要です。

会社名 本日の価格 チャージ 10g 50g 100g 200g 500g 1kg
石福金属興業 本日の相場 一覧表   3150 5250 5250 無料 無料
田中貴金属工業 本日の相場 一覧表 4200 8400 15750 15750 無料 無料
徳力本店 本日の相場 一覧表 2100 4200 5250 5250 無料 無料
三菱マテリアル 本日の相場 一覧表 3150   5250   無料 無料
住友金属鉱山 本日の相場 一覧表 2625   4200   無料 無料

 

■金地金ができるまで

会社名 内容
住友金属鉱山 金ができるまで?「菱刈鉱山」および「金ができるまで」の過程を写真付きで紹介
ジパング 金の生産過程?探鉱・採掘から浸出・精金までを写真付きで紹介

 

「手軽に金の現物を手に入れたいなら」

■地金型金貨

金地金よりローコストで投資でき、予算にあわせてサイズが選べるのが金貨の魅力。地金型金貨とは、主に投資用に作られた金貨で、地金と同じく順と99.99%の純金製で、数カ国の造幣局が発行しています。金貨の重量はトロイオンスで表示され、サイズは1オンス、1/2オンス、1/4オンス、1/10オンスの4種類。

主な金貨としては「ウィーン金貨ハーモニー」「メイプルリーフ金貨」「カンガルー金貨」などがあります。これらは流通量も多く、発行元の政府が重量・品位を保証していますので安心して購入できます。


ウィーン金貨ハーモニー
[オーストリア造幣局発行]

ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団をモチーフにしたデザインで、表面にはパイプオルガン、裏面にはビオラなどの管弦楽器が浮き彫りにされている。


メイプルリーフ金貨
[カナダ王室造幣局発行]

1979年に創鋳され、以後毎年発行されている。表面にエリザベス2世の肖像、裏面にサトウカエデの葉が浮き彫りされている。


カンガルー金貨
[オーストラリア・パース造幣局発行]

表面には英国の女王エリザベス2世の肖像、裏面にはカンガルーがレリーフされている。裏面のカンガルーのデザインは毎年変わる。

また金貨については、地金と異なり金価格に鋳造コストなどのプレミアムが上乗せされた価格となっており、地金のバーチャージにあたり手数料はありません。ただし、金貨に傷をつけてしまうとプレミアム分が向こうとなってしまうので、大切に保管しましょう。

会社名 本日の価格 取り扱い
石福金属興業 本日のコイン価格 メイプルリーフ金貨・ウィーン金貨
田中貴金属工業 本日のコイン価格 メイプルリーフ金貨・ウィーン金貨/プラチナイーグル、メイプルリーフ
徳力本店 本日のコイン価格 メイプルリーフ金貨・ウィーン金貨/プラチナイーグルコイン
三菱マテリアル 本日のコイン価格 カンガルー金貨・メイプルリーフ金貨・ウィーン金貨

 

■現物、純金積立、金ETFを知る、この2冊!

純金積立や金ETFを知るためのおすすめ書籍をピックアップ。興味が出てきたら気になる部分から少しづつ掘り下げて他の書籍なども読んでみましょう。


▼不安を生き抜く! 「金」読本 [ムック]
[豊島逸夫 (著), 日経マネー編集部 (編集) ]
金の専門家・豊島逸夫が1冊丸ごと執筆した金投資と国内外の経済ニュースの読み方が分かるムックです。

世界的投資家ジム・ロジャーズ氏とその家族が登場する特別対談では「娘たちのために金の仏像を買った」と語るロジャーズ氏の金投資と子どもへの思いが語られます。妻のペイジ・パーカー氏との教育談義は海外移住や海外投資に関心がある方の参考になるでしょう。


▼豊島逸夫が読み解く金&世界経済 [大型本]
[豊島 逸夫 (著) ]

昨年、史上最高値をつけた「金」は、初心者から上級者まで、幅広く個人投資家の関心を集めています。そうした中、金の国際機関・ワールドゴールドカウンシル日本代表である豊島逸夫氏の講演、執筆物が「分かりやすく、本音満載」と注目を集めています。本ムックでは、日経マネー本誌の同氏連載に大幅加筆、金を通して国際経済の本質を見抜く方法、金投資のイロハを指南します。金融のプロとの対談など書き下ろし記事も充実させた内容です。


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